こんにちは。ぼっちバイカーです。
エンデューロ界隈では消耗品とも言われている一つにラジエーターがあります。
ラジエーターはお高く、前のバイクKTM 690 ENDURO R でもお値段は七万円弱でしたが、ガードを入れておいたおかげで無事に守りきることが出来たのです。EXC君も壊れる前にガードは入れておきたい…
ということで、今日はEXC君にラジエーターブレースを着けたお話です。
ラジエーターブレースを買うまでも大変だった
商品を選ぶまでも結構大変でした。
ラジエーターガード?ブレース?
今回取り付けたのは「ラジエーターブレース」です。聞きなれない単語です。
ガードじゃないの?と思いましたが「ラジエーターガード」はKTM的にこれを指すようです。
一般的にルーバーと呼ばれるアイテム
なのでここではラジエーターガードではなく、ラジエーターブレースと呼ぶことにします。
ラジエーターって本当に壊れるの?
話には聞きますが本当にラジエーターって壊れるの?
知り合いに聞くと割と壊れている人も多い。ラジエーターは消耗品なのか・・
ガードを着けてもダメな時はダメでしょうが、入れないよりはマシなのでガードつけよう、ということに。
パワーパーツに17モデルのガードがない件
僕が乗っているKTM 250EXC 2017年式は過去モデルのEXCパーツが使えません。というのも2016から2017にかけてエンジンやフレームが大幅に変更されているのです。
2016
2017
ということで購入時は2017年モデル対応してるか確認が必要です。
でで、KTMのカスタムパーツであるパワーパーツに17対応のラジエーターブレースが存在していないのです!!
KTMではSX(モトクロッサー)が先にシャーシやエンジンが変わり、翌年にEXCに反映されます。なのでSXでから既に一年以上経過しているのにまだパワーパーツがないというのは不思議。本当はラジエーターブレースは真っ先に入れたいパーツだったのでディーラーからそのように言われて閉口したのを覚えています。
・・・ブーブー言ってても仕方ないので、ワールドワイドウェブを彷徨います。
その結果、ラジエーターブレースの実質ナンバーワンの会社を見つけました。
それは…
ラジエーターブレースといえばENDURO Engineering (エンデューロ・エンジニアリング)
一般的にはEEと呼ばれることが多いようですね。
ッデン!
このメーカーは名前の通りエンデューロ関連のオリジナルパーツを作っているアメリカの会社。調べたところ、KTMのパワーパーツのラジエーターガードなどいくつかのパーツはEEのOEMなんだとか。EEのサイトではKTM以外にも有名なオフロードレーサー全般に対応してます。
そして…
17モデルEXC対応ラジエーターガードがEEにもあった!
ありましたよありました!
商品はこれ。
2017 KTM/Husqvarna Radiator Braces
KTM 2016 125/150/250F/350/450 SX/SXF/XCF 2017 125-500 all models Husqvarna 2016 125 TC 250/350/450 FC 2017 125-501 all models
17モデルのKTMは全部これでいるそうです。わかりやすい!やったね!
アメリカ国内以外は発想できない問題が
EEのサイトから買うことができるのですが、なんとアメリカ国内しか発送しないそう。うせやろ?
US Shipping Only
なのでEEからの直売は諦めるほかありませんでした。でもEE自体有名だし「EEのラジエーターガード」という商品を他のサイトでも売られている可能性にかけて色々検索。
その結果、発見しました!
デデン!
サイトはここ。AOM(Appalachian Offroad Motorcycle)です!
同じくアメリカのショップでオフロードグッズ全般を取り扱っています。そして何より、アメリカ国外への発送も対応しているのです!
お値段はEEと同じだし、ここで買うことに。
送料が6000円ほどかかる…
アメリカから買い物すると送料で結構持っていかれるのは過去にも経験していました。ドイツだと3000円くらいですが6000円は高いよ!
ということで日本で買うよりも安く買えるパーツを追加でアチェルビスのハンドガードを買ったのです。
これ
Acerbis X-Factory Handguards
日本だと1.5万円強ですがここなら95ドル。EEのラジエーターガードも合わせればお買い得ですね。
そう自分を納得させてポチッ!
…
届いたぞー!
ポチってから大体1週間で届きました。
これであとはつけるだけ!
ラジエーターガード取り付け
ガードを取り付けるためにはラジエーターを外す必要があります。またマニュアルを読んでもなかなか取り付けイメージが湧かなかった。
色々ネットで調べてみると、
あ!いつもお世話になってるたいちゃさんの記事だ。まさに同じEXCにEEのラジエーターブレースをつける記事。写真も細かくて勉強になる…
不明点がいくつかあったので直接相談したりしてたら一緒に取り付けよう、と言って頂けました!本当貴重な時間を費やしてくれてありがてぇ…
ということで…
到着したらなんと日よけのタープが立ってました笑
整備は一人で黙々とやるのが普通だと思うのですがこうやってKTM仲間とだべりながらやる作業って楽しいのですよね。そして彼は工具マニアなのでいい工具を使わせてもらえるので安心!さらに作業の様子も見ててくれて危なかったり間違ってる時は教えてくれるので心強いです。(彼は整備士ではないので整備方法もあくまで自己流。でも痛い目を沢山見てる)
ではやっていきましょう!
概要
この手の作業は、パーツ取り付け自体はそんなに難しいものではないです。
ただし、パーツを取り付けるまでの準備や作業が色々ある。なのでできる限り概要を抑えてから作業した方が良い。なので概要を書きます。
1.シュラウドを外す
2.クーラントを抜く
3.ラジエーターホース(上)を抜く
4.ラジエーターを固定してるボルトを外す
5.ラジエーターの前にあるプラガード(ルーバー)を外す
6.ラジエーターブレースをラジエーターへ取り付けていく
7.燃料タンクを外す
8.ラジエーター本体、ブレース、ルーバーをボルトをバイク本体へ取り付け
9.クーラントを補充してレベルチェック
10.シュラウドを取り付け
11.シュラウドとラジエーターブレースをゴムバンドで固定
ちなみに途中でタンクを外さなければいけないことに気がつきましたのでタンクを外しました。だったら最初からシュラウドを外さないでタンクごと外してしまった方が良かったですね。(タンクを外せばシュラウドも一緒に外れる)
もしもう一度やるなら手順1でタンクごと外すのが正解です。
ではやっていきましょう!
事前準備
シュラウドを外してクーラントも抜きます。()
シュラウドを外すのはラジエーターへアクセスするため。クーラントを抜くのは、ウォーターポンプを外すのでクーラントが出てくるためです。
概要で書いていますが最終的にはタンクもはずさなければいけないです。なのでシュラウドをはずすよりもタンクごとはずしてしまいましょう。
ここでは僕が行った手順を書きます。
シュラウドを外す!
シュラウドを外そうと思ってボルトを緩めると驚きが!
木ネジみたいなガバガバなボルトで直接樹脂タンクに穴を開けてるのです。なので何度も締めたり緩めたりしてると穴がどんどん大きくなってきてタンクがダメになってしまうのでは…?さらにいくらでも回るのでそれを知らずにグルグル締め続けるようなことをしたらタンクに穴が空きます\(^o^)/
自信がありますが、EDRに乗る前の僕なら確実に穴開けていたでしょうね!
木ネジにビビりながらボルトを外していきます。
シュラウドはラジエーターにボルトで固定されてるのでこれも外します。
シュラウドに共締めされていたホーンはタンクの上にでも置いておこう…
クーラントを抜く!
KTMのクーラントは現在は全てMOTOREXのM3.0が指定されてるはずです。
このクーラントは他と違い、シリケートフリーなのでウォーターポンプシールを傷めないのです。一般的なクーラントでもいいのかもしれませんが、まぁ自信がなければM3.0使っておこうね。
ところが、噂だと、最初入ってるクーラントは透明の謎のクーラントなのです。これは世界中でも話題になっておりなんのクーラントなのかというスレッドが立ってるほど…EDRもそうでした。
なので今回クーラントを抜くのはもったいないという気持ちはないのです。
クーラントを抜く手順はマニュアルに書かれてるのでさっくりと。
ラジエーターキャップを抜いて…
あまりの勢いに驚いて大きめの受け皿を置いて置いたのにダメでした…勢いはなかなか止まらず、この写真は驚いた後から撮影した感じ。勢いがありすぎて飛散してます。
お気付きの方もいるかもしれません。クーラントの色がピンクです。
ピンクはM3.0の色。なので17年式のEXCは初めからM3.0が入っているようです!ちょっともったいなかったなぁと思ったのは内緒!
持ってくるのを忘れており、たいちゃさんのストックを頂いてしまいました。ありがとうございます!
クーラントはポタポタ垂れてるので放置。
ここまでが準備編です!
ラジエーターを上部だけ外す
ラジエーターの四方をブレースで囲うことになるので、ラジエーター本体をバイクから外します。が、全て外さずに、上部だけ外せばいいようです。
まずはバイクとラジエーターとルーバーを留めているボルト二本を外します。
外したボルトを見てびっくり!
これを見て僕は、納車後に飯能へ行ったことを後悔しました…きっと飯能でコケた時に曲がって中折れしたんだ…
これフレームのボルトの穴なんですけど…
たいちゃさんに申し訳なさそうにネジを見せると…
たいちゃさん「あぁこれね、こういうネジなんだよ笑」
まじかよ!!やったぜ!
一人だったらアワアワして終わってました。やっぱり一緒に作業させてもらって良かった…
作業を続けます。
これで上部だけグラグラ動かすことができます。
ラジエーターの方はここまで外せばOKです。
ブレースを半分組む
ブレースは2つのパーツがラジエーターの左右につき、そのブレースの間をバンパーで繋ぎます。
つけ方としては、内側に来るブレースにバンパーを取り付けて設置、その後外側のブレースをラジエーターを囲うようにして取り付けます。
…ここで問題が。
内側と外側のブレースをボルトで止めたいんだけどタンクが邪魔でネジが閉められない!!
…ということでタンクを外しました(キレ)
と言ってもボルト一本外してフューエルラインを抜いてあげればいいだけなので1分で外せました。
スカスカなバイク!
色々戻してシュラウドとブレースをゴム留め
ここまでやればあとは戻すだけ!タンクとシュラウドを戻します。
戻したら、プラスチックのシュラウドの前の部分のボルト穴にゴムバンドを通し、ラジエーターブレースへゴム留めします。
取り付けはこれで完了!
クーラントを補充して試走
あとはマニュアルに従ってクーラントを補充!
だいたい1lくらい入りましたね。エア抜く方法が不安だった。この辺はまた今度…
最後に試走してガタガタしないか確認したりします!
これで完了!
ハンドル切れ角はどうだった?
ラジエーターブレースを導入するにあたって色々調べていたところあるキーワードに引っかからました。
それがこれ。
「ラジエーターブレースをつけるとハンドル切れ角が減る(特に2スト)」
プラスチックのルーバーを削ったり、ブレースとブレースをつなぐバンパーの位置を調節したり…
ハンドルのキレ角は絶対に欲しい。なのでこの辺りの作業も覚悟していたのですが、結果から書くとハンドルキレ角はそのままでした。
EE優秀!
作業は慣れれば1時間でできる
作業自体は結構簡単でプラモデルをぱちぱちする感じでした。
ただ準備や手順を理解するのに結構な時間を要します。特に準備ではパーツをどこまではずすのかなどがやってみないとわからないのでちょっと苦戦します。
結局僕は4時間ほどかかりました。たいちゃさんとだらだら話しながらとはいえ結構かかりましたね。
たいちゃさんはいい先生って感じで何でもどんどん進めるのではなく僕の理解するペースよりちょっと後から突っ込んでくれるので理解して作業することができました。
いい工具を使うと安心
冒頭で書いたとおりたいちゃさんは工具マニア的な感じで似たような工具をたくさん持っています。なんでも使用する場所によって適切な工具があるんだとか・・・
今回もこんな感じでお勧めの工具を使わせていただきました!
今日のバイク整備で使ってもらった工具がこれ!左からWiha T型ナットドライバー・クニペックス 先曲がりラジオペンチ・Beta T型ヘックスレンチ
工具沼案内人としていい仕事できたかな pic.twitter.com/8U49NIXrLy— Taisuke (@taisuke__5) 2017年7月9日
今までソケットがあれば万事okだと思っていましたがよく使う場所くらいT型ナットドライバー持っておくといいかもなぁ。
真夏もタープのおかげで作業がはかどりました!
たいちゃさんの500EXC SIXDAYS SUPERMOTOと一緒に。。。
まとめ
エンデューロやるなら必須のラジエーターブレースをつけることができました。
作業自体はぜんぜん簡単ですし説明書もしっかりしているのでまようことはあまりないと思います。
ただクーラントを抜いたりタンクはずしたりと準備や時間がかかるので余裕を持って作業をするとよいかと思います。
最後に、最後まで面倒を見てくれたり工具やらパーツやらを譲ってくれたたいちゃさん、ありがとうございました!今度は走りに行きたいですねぇ。
こんな感じ。
MOTOREX(モトレックス) クーラント M3.0 1L 92529
- 出版社/メーカー: MOTOREX(モトレックス)
- メディア: Automotive
- この商品を含むブログを見る