【規制】日本のeMTBでは実装されない「ウォークモード」がめちゃくちゃ羨ましい件

こんにちは。ぼっちバイカーです。

「日本のeMTBは海外の物とは違う」という話は多分ほとんどの人が知っていると思います。具体的には時速10kmからアシストする力が制限されたり、閾値である24km/hに近くにつれアシストが>(デクレッシェンド)みたいに徐々に弱くなっていくのです。

でも「日本では絶対に実装されないけど海外では当たり前のようについている機能」があることはご存知でしょうか?それは通称 “ウォークアシスタンス機能” と呼ばれている機能です。この機能はどのようなものでどうして日本だと使えないのかを調べてみました。

ちなみにこの件について調べてもメディアとかでは一切触れられていない感じでした。。

eMTBのウォークアシスタンス機能って何?

名前の通り「歩くのを補助する機能」で、速度ゼロの時にボタンを押すとモーターが回って時速6kmほどでバイクのように進む機能です。Boschでは”walk assistance”と呼ばれており、シマノでは”ウォークアシスト”と書かれています。単純に”Walk”モードと呼ばれることもあるようです。

walk assistance
walk assistance

漕いで登れない急な坂道で押す時にこの機能が役立ちます。

ウォークアシストが役立つのはトレイルでの”担ぎ区間”!

このウォークアシスタンス機能が役立つシチュエーションは「急坂をトレイルで担ぐ時」です。この機能はeMTB以外では必要ないのですが、eMTBに一度乗ると絶対に欲しい機能となります。

理由は・・・

“担ぎ区間”はeMTBの天敵だから

eMTBは重いので急斜面を担いで登ることができません。そこを超えるためだけにウォークアシスト機能が存在します。

トレイルではアシストがあっても登るとができない急斜面や根っこを超えてすすむ道が出てきます。アシストがあっても登れないような急坂は普通に”MTBを押す“か”MTBを担ぐ“ことでクリアできます。普通の10kg台の自転車なら良いですがeMTBはバッテリやモータの兼ね合いで20kgを超えるモデルもざら。そんなeMTBを担いだり押して登ることは正直かなり辛い、というか無理です

eMTBのウォークアシスタンス機能はそんなつらい局面でモータの力で乗り越えることができる武器であり知恵なのです。

日本ではウォークアシスタンス機能が禁止の理由

冒頭の通り、日本ではウォークアシスタンス機能はオミット(実装から除外)されています。理由は簡単。

ペダルを漕がないでモーターだけで自走する乗り物は自転車ではなく、原動機付き自転車に分類されるから。

原動機付自転車に公道で乗るためには公道で走れるようにウィンカーやブレーキランプなどの灯火類やナンバー登録が必要です。もちろん運転免許も必要。これを怠って乗ってしまうと道路交通法違反になるってことです。たったの時速6kmだぞ・・・?

日本のeMTBは現状だと不遇すぎる

スピードやアシスト具合が日本の法律に従うのはまぁ、わかる。時速40kmまで飛ばせる自転車があったら危ないし免許持たせろやってなる。

でもたったの6km/hで自走する機能が使えないって何かのバグ?

日本の”ウォークアシスタンス機能がないeMTB”はゴミなのでは?

僕も何度もトレイルで押し(担ぎは無理だった)をしましたが、心の底から「ボタンを押したらモーターが動いてじわじわ登ってくれればいいのに!」と体感しました。重い自転車をおすのって本当にきつくて押している間は当然体の筋肉を使って押し上げるのですが、坂道の途中で止まっているだけでも自転車を保持するので筋肉は休まらない。しかも斜面は普通にきついので自転車が無くても歩くと息が上がるレベルです。

「いつか将来にはモーターでの押し上げる機能が出るはず・・・!」と遠い目をしていたのに実は海外では昔から当たり前のようにこの機能が存在していることを今更知って僕は真顔になりました。そしてこの機能を知ってしまった今となっては「ウォークアシスト機能がないeMTBってただのゴミでは?(過激派)」と思わずにはいられません。

モーターの出力特製とかどうでもいい。このウォークアシスタンス機能だけでもなんとか使えるようにしてくれ・・・頼む…

世界の常識とのズレがどんどん広がる日本・・・

世界では「eMTBは重いけどどんな坂の登りも楽々登れる。漕いで登れない場所もウォークアシストで対応したぜ!」って感じで弱点を克服しながら発展していっている。モーターの力をただ漕ぐときのアシストに使うだけではなくeMTBでしか実現できない機能なんかが増えているんです。なのに日本ではそれが道路交通法に引っかかってだめとか・・・

日本には沢山の自転車乗りがいますがMTB乗りなんてたかが知れててさらにeMTB自体が新しいのでウォークアシストが必要なシチュエーションをわかっているひとなんて日本で1万人もいないと思うので、ウォークアシストがオミットされない自転車が乗れる日はきっと来ない気がします。こればっかりはメーカーもどうしようもないと思うので公道走行可能なeMTBは袋小路にハマっている気がします。

ドローンとかセグウェイとかですらダメだったのでeMTBはやばいですね・・

“ウォークアシスタンス機能”はトレイルライダーの福音になるのか

今まではMTBを担いで登るしかなかった。でもこのウォークアシススタンス機能があればボタンを押せば自動で登っていくんです!今までトレイルでの最大の難点だった「担ぐ区間」を対処できるようになったら、人類のMTBの遊び方が一気に変わること間違いありません。

残念なのは日本はそこに含まれていない事。

こうなってくると、レーサー(公道走行不可能な車両)を購入してクローズドな場所で遊ぶしかないですね・・・。eMTBのミライはあるはずなので自転車業界はもっと頑張ってください。それだけが僕の望みです。

まとめ

世界のeMTBでは常識になりつつあるウォークアシスタンス機能があればトレイルの楽しみ方はもっとひろがるよ!という話と、何故日本ではウォークアシスタンス機能がオミットされている理由について書きました。

なにが怖いって日本では存在しない機能としてメディアも一切言及していない事。MTB人口が少ないのはわかりますが情報が無さ過ぎて自分が何かみてはいけないものを見てしまったのではないかと思ってしまう程です。ってかこの機能シマノのE6000という二世代前のモーターでは既に実装されているんです。二年前くらい?

世界のeMTB乗りでは当たり前のように使われている「ウォークアシスト機能」がない、ということを知って衝撃を受けたので記事にしてみました。「これからはe-Bikeがアツいぞーー!」という自転車業界の声と日本でのebikeの取り扱いに関する現状の乖離を感じるのでした。

こんな感じ。

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