こんにちは。ぼっちバイカーです。
電気アシスト付き自転車(e-Bike)に乗っているとどうしても気になる「アシスト制限の解除」について、そもそもどんな制限があって解除すると何が嬉しくて、公道走行がなぜNGなのか、具体的にどうやって改造するのかまでを調べたので記事にしました。

電気アシスト自転車(e-Bike)のアシスト制限解除について調べてみた
皆さんは電気アシスト自転車(e-Bike)の”制限解除“と聞いてどんなことを想像しますか?
僕はe-Bikeに乗るまで「アシストパワーアップ」「最高速度アップ」「ペダルを漕がなくても走る」みたいなことを想像していました。
制限解除について説明するために「そもそも電気アシスト自転車の制限って何?」という所からどうぞ。
電気アシスト自転車には2つの制限がある
日本の公道を電気アシスト自転車で走る場合、ざっくり以下2つの制限があります。
- 時速10km→24kmにかけてだんだんアシストが弱くなっていく
- 時速24kmでアシストは0になる
図にするとこんな感じ。

↑のオレンジの吹き出しを見てほしいのですが、
- 時速10kmまでは人力の二倍の力でアシストしてくれる(めっちゃ楽!)
- 時速10kmからアシスト力が徐々に弱まる(踏んでも進まない感覚・・)
- 時速24kmでアシストは0に(重いしモーターの負荷でペダルが重い、苦しい・・)
って感じで日本の電機アシスト自転車には二段階の制限があるんです。
ちなみにYPJ-XCでは時速15kmあたりからアシスト力がかなり低くて若干疲れます。規則1がなければもう少し楽なんだけど・・・
国によって制限が違う
国によって電気アシスト自転車の解釈は異なります。e-Bikeが流行っているヨーロッパだと「モーター出力が最大250W。時速25kmまで」です。
つまり日本のように「制限1(徐々にアシストがなくなる)」が無いので時速25kmまでは二倍アシストで楽々。それを超えるとスパッとアシストが消えます。時速10kmからリミットまでのアシストパワーが違いますね。

オートバイは排気量によって免許の区分けがされるのでヨーロッパの規制はわかりやすいです。電動オートバイでも去年モーターの出力によって大型免許が必要等の法律ができました。20kW以上だったかな。
電動バイクにも「普通」と「大型」 – Yahoo!ニュース – Yahoo! JAPAN
という事で日本の電気アシスト自転車の二つの制限があるのです。
アシスト制限を外すとこんな感じになる
じゃあアシスト制限を外すとどうなるの?
制限の外し方次第ですが、一番簡単な方法だと概ねこんな感じになるはず。

もともとは「時速10kmからアシストが減衰して時速24km/hでアシストが消える」のを「時速XX kmからアシストが減衰して時速YY kmでアシストが0になる」と言う感じに制限される速度域を上げます。時速XX kmは制限解除方法によって変わってきます。
厳密には制限される速度が変わるだけなので「制限解除」では無いです。でも気持ちよく走る速度まで制限がかからないなら、実質「制限は無い」と言えます。
アシスト制限を解除する方法は色々ある
僕が調べた限りだとアシスト解除するにはいくつかの方法があります。
- モーターを改造する
- モーターのコントローラーをハック
- センサーをごまかして制限を遅らせる
- アシスト制限解除ドングルを装着する
上に行くほど難易度がDIYレベルがあがります。
モーターを改造する
モーターを改造することで既存モーターより出力を上げたり、特性を変えたりできます。これはもはや新たな商品開発。改造なんかやってないでYamahaやBosch、シマノで働いた方がいいよ。料理でいうと別料理。インド料理からカレーライスを開発しちゃったようなもの。
モーターのコントローラーをハック
モーターにどんな信号を送るとどう動くかを解析することでモーターのコントローラを改造します。これによって独自の制限やルールでモーターからパワーを引き出せる。カレーで言うならカレールーやスパイスを使って味付けを変えている感じ。
例えばスペシャライズドのe-Bikeではスマホアプリからアシスト具合など細かに調整できるSPECIALIZED MISSION CONTROL というアプリがありますが、eMTBをハックする事で同じようなものを自分で作ることもできます。(電子工作ができてアプリ開発もできる前提)

YPJ-XCのモーターは既にハックされてる!?
youtubeで動画を漁っていたらこんな動画が。僕が乗っているYPJ-XCモーター PW-X に見えます。
でスマホのアプリで特性を変更してますね・・・こんな感じで完全に自己責任、保証無しですがハックするキットも売られていたりします。ちなみにこれが日本のYPJ-XCで動くかどうかはわかりません。人柱さん!情報求!(ネットには上がらないけど多分、日本のできる人は既にこういう事やってるんだろうなぁ)
センサーをごまかして制限を遅らせる
電気アシスト自転車はホイールの回転数から速度計算をし、その速度によってアシストパワーを調整しています。つまりホイールの回転数を誤魔化す(少なくする)事で速度が遅いとモーターに思わせ、制限のリミットを引き上げるのです。最初の自分を騙せ。
カレーで言うとカレー本体ではなく食べる人を極限まで飢饉状態にする感じ(伝われ)
調べたところ方法としてメジャーなのは以下二つ。
- ホイールの回転数を測っているセンサーと磁石をクランクに移動(センサーを移動)
- ホイールの回転数を決める磁石の数を減らす
ここでは具体的な方法は説明しません。
デメリットとして回転数から速度を算出しているのでこの改造をすると純正メーターでの速度表示や通算走行距離がずれます。厳密には速度は遅くなり距離は短くなります。
アシスト制限解除用のドングルを装着
これは結果としては「モーターのコントローラーをハックする」と同じですが過程は違う。誰かすごい人が開発したドングルと呼ばれる端子をモーターに接続するだけで、制限解除などモーターをハックすることができます。カレーで言うと「帝国ホテルのシェフが考えた絶対失敗しないレシピ通り作ったカレー」って感じ。
ドングルはコントローラーの入出力をいじれるので「センサーを誤魔化す」方法とは違って速度表示も距離も正しく表示できるみたいです。もちろん日本では売られていないのですが海外だと色々なドングルが出ていたりします。
・・・
このように電気アシスト自転車の改造と言っても色々あります。ただしこれらの改造は全て公道で走ることができなくなる改造です。
制限がなくなった電気アシスト自転車で公道を走ったらどうなるの?
「アシスト制限解除した自転車は公道走行NG」なのは想像に容易いです。じゃあ具体的になぜ公道を走れないのか疑問に思ったので調べてみました。
原動機付自転車として保安基準を満たさないといけない
日本の公道を走る場合「モーターの定格出力が600W以下の乗り物は50cc以下の原動機付自転車扱い」となるようです。つまり改造したe-Bikeは公道では原付バイク扱い。
??「じゃあ原付と同じでメットかぶって速度制限や二段階右折を気にすればいいの?」
僕「いいえ。」
原動機付自転車として走るためには大前提として「保安基準を満たされている」必要があります。
原付の保安基準とは?
原付の保安基準は国土交通省が決めています。2020/03/07現在だと、以下を読んでね!(丸投げ)
自動車:道路運送車両の保安基準(2019年11月15日現在) – 国土交通省
タイヤ、ミラー、灯火類、クラクション、ナンバー、フェンダーなどなど・・・。勿論どれもついていません。ぶっちゃけ素人が保安基準を満たす前提で作られていない自転車でナンバー取得するのは結構大変だと思います。
制限解除したアシスト自転車でも公道を走れる!
厳密には改造したe-Bikeでも公道を走れます。そのためには以下が必要なはず。
- 原付の免許を持っている
- 自転車に「原付として保安基準を満たしているカスタム」をする
陸運局市役所へ行きナンバー発行してもらう- 軽自動車税を支払っている
- 自賠責保険へ加入
- 原付としての道路交通法を守って走行する(ヘルメット、二段階右折、制限速度など)
しかも、すべて満たしたとしても公道を走っていれば警察官から止められることもあるだろうし、指摘されたらそれが抵触していない証明をしないといけない。急いでいる時に捕まったらめんどくさい。自転車を頑張って保安基準満たすために改造するくらいなら初めから原付買うわ。って感じすね。
・・・
ちなみにeBikeではなくフル電動自転車(漕がなくても走るやつ)ですが、保安基準を全て満たしてナンバー発行し公道走行された方がいたのでご紹介。すごい。。。
フル電動自転車を原動機付自転車として登録する – meta’s blog
違反したまま走ったらどうなるの?卍卍卍
アシスト制限解除してそのまま(保安部品なし)で公道を走った場合、道路交通法第62条の違反として「三か月以下の懲役又は5万円以下の罰金」です。そして自賠責なども契約していない場合には「1年以内の懲役または50万円の罰金」。厳しいけど命がかかってるしそのくらいやってほしいすね!
もし、自賠責保険・共済に未加入だったり、期限が切れたりしているにもかかわらず更新しないまま自動車やバイクを運転した場合には、「1年以下の懲役または50万円以下の罰金(自動車損害賠償保障法)」、さらに「違反点数6点」となって免許停止処分(道路交通法)になるなど、厳しい罰則が科されることがあります。
政府広報オンラインより引用
うーん、僕なら50万円で原付のランブレッタと自賠責と盛りに持った任意保険入るわ。

eMTBだと制限解除してもクローズドコースで遊べる!
「電気アシスト自転車を改造しても公道走れないなら意味がない」と思う人が大半だと思います。まぁ中には改造してそのまま公道走ってる人も中にはいるらしいですが・・・(目撃情報とかネットで晒される)
でもね?
MTB(マウンテンバイク)なら制限外しても旨味があるんです。それはクローズドコース!

クローズドコースは公道では無いのでコースの所有者さんが禁止していなければ問題ないはず。もちろんコースにいくまでの道はトランスポーター(車)で運ぶ必要があります。個人的には坂道を走る時に時速15kmくらいを維持して走ろうと思うとアシストが弱くて辛いのでそこを改善できたら嬉しいです。
もちろんコースでも「部分的に公道を使う場所」とかはダメですし、クローズドだからって自転車が走る常識的なスピードを遥かに超えて走行したりしていたら白い目で見られるはず。法律的やルール的には抵触していないですが、マナー的な部分は空気を読みましょう。
最後にアシスト制限解除のデメリットも
アシスト制限解除した場合、法律的なお話以外にもデメリットはあります。例えば・・・
自転車が発火したり暴走したりする可能性
YAMAHAのYPJ開発の中の方から聞いた話で、バッテリーがオーバーヒートしそうになったり発火する危険な温度に近づくと、モーターが出力を制限したりするそうです。
そう言う「フェールセーフ」的な制限も知らずに解除してしまう可能性があります。つまり自転車が燃えたり爆発したり、想定できないトラブル(例えばモーターが暴走するとか!)が引き起こされる可能性もないとは言えません。
モーター・バッテリ消費も激しくなる
制限によって過剰にパワーが出ないよう調整されていたものが、パワーを無尽蔵に出すようになったら当然バッテリの減りが早くなりますしひいてはバッテリの寿命を縮める事になります。
保証・修理が効かなくなる
想定以上のモーター負荷により自転車が壊れた場合、修理を受け付けてくれない可能性がありますし当然保証を受けることもできなくなります。
想定以上のスピードでコントロールできなくなる
自転車メーカーが想定している以上の速度で巡航する場合、ブレーキの効きが弱くて止まれなかったり、タイヤやフレーム、ハンドルなどがブレて制御不能になる可能性もあります。
事故が起きた時に積む可能性
改造した電気アシスト自転車の乗っていて事故にあった場合、改造されていたことが発覚すれば50万円罰金払って保険も使えなくなります。相手が海外の高級車だったら人生”積み”になるかも。
まとめ
電気アシスト自転車のアシスト制限解除について調べたことを紹介しました。
読んでわかる通り、改造自体は割とググれば先人たちが情報を残してくれていたりします。でも改造した電気アシスト自転車で公道走行を走るのは「保安基準満たすために改造するのは素人にはハードル高い」し「こっそり走った場合は事故ったら人生積むリスクもある」と言う事です。「もうちょっとパワーが欲しい」「リミッター解除された真の姿をみてみたい」みたいなメリットに対して大きいリスクと少ないリターン。ナンセンスです。
でも、クローズドコースでもうちょっと楽に坂を登ったりする分には使うことができる。つまり走る場所によって使い分けることができるならeMTBのアシスト制限を解除することはなしじゃないって僕は思います。
・・・
と言う事で、9割が知的好奇心で1割がクローズドコースで楽するためにYPJ-XCで制限解除を試してみました。具体的な手順は次回ブログで書く予定です。もちろん公道は走行してませんよ!念のため!!
こんな感じ。
制限解除方法
制限解除方法をnoteにまとめました。有料ですが興味ある方がいましたらどうぞ。
