eMTBのバッテリを長持ちさせるためにやるべき6つのこと

こんにちは。ほっちバイカーです。

eMTBに限らず、電気アシスト自転車(e-Bike)で意識しないといけない一番大事なことは「バッテリー残量」です。バッテリーがあるうちはアシストで楽々楽しく走れますがバッテリが切れれば重りのついた苦行以外の何物でもない乗り物になるからです。

この記事ではeMTBやe-Bikeのバッテリを残量を長持ちさせる方法を紹介します。

僕はeMTBを所有して1年ですが今まで走ってきて体感した事や、ヤマハYPJの中の人に話を聞いたりした事ですのでそれなりに効果はあると思います。

eMTBでバッテリを長持ちさせるための6つの方法

大きく分けて6つのテクニックがあります。

  1. 適切なアシストモードを選ぶ
  2. 軽めのギアを選んでケイデンスは75rpmあたりを維持
  3. ペダリングは一定でスムーズに!
  4. バッテリの熱対策で休憩を挟もう!
  5. 軽さは正義!軽いほど巡行距離は長くなる!
  6. 転がり抵抗をできるだけ減らす!

色々な考え方がありますが個人的に効果があると感じている順番で紹介します。

1. 適切なアシストモードを選ぶ

たいていのeikeでは適切なアシストモードを選びながら走ることになります。当たり前の話ですが出来るだけアシストが弱いモードで走ることで航続距離が延びます。

ここで大事なのは「自分にとって適切なアシストモードを選ぶ」ということ。

適切なアシストモードとは自分の脚にあったモードを選ぶ、とも言えます。例えば普通のMTBでもグイグイ坂を登れる人とママチャリで街乗りをしているだけの人がeMTBに乗った場合、前者の方がバッテリ消費は少ないはずです。脚力があれば過剰なアシストは不要だから。

自分の脚にあったアシストモードを使うことでバッテリ消費が抑えられます。そして一般的に自転車に乗るほど脚力がついてくるのでアシストが減ってくることでバッテリ持ちもよくなります。

まずはスタンダードで様子をみながら調整しよう
まずはスタンダードモードで様子をみながら調整しよう

なお、僕が乗っているYPJ-XCではプラスエコからエクストラパワーまでの5段階から選べます。平地メインでの巡行距離はこんな感じ。

エクストラパワーモード 85km
ハイモード 90km
スタンダードモード 108km
エコモード 148km
プラスエコモード 225km
アシストオフモード

エクストラパワー常用だと一瞬で終わってしまいますね。

2. 軽めのギアを選んでケイデンスは75rpmあたりを維持

eMTBでは「ギアチェンジ不要では?」と思うくらい重いギアでもグイグイ走れますが、これが一番バッテリを喰っているんです。
モーターが一番電力を消費するのはアシストが強い時です。例えば、信号が青になって走り出す時に重いギアと軽いギアではどちらが身体への負荷が大きいでしょうか。無論、重いギアの方が負荷が大きいです。この負荷がモーターのアシストに置き換わるので負荷が高い程バッテリ消費が早いのです。体にとっての負荷がそのままバッテリにとっても負荷となります。

ウィリーのような急にハイパワーをかけるとバッテリ負荷が高まる
ウィリーのような急にハイパワーをかけるとバッテリ負荷は高い

モーターへの負荷を減らすにはケイデンスがキーになります。(ケイデンスとは1分間にペダルを回す回数で単位はRPM)
海外のeMTBのフォーラムなどを調べたところ、モータにとってもっとも効率的なケイデンスは75rpmあたりを維持すること。1秒間にペダル一周と4分の1回せばいい。ケイデンスが下がるとモーター負荷が上がりバッテリが余計に減っていきます。
軽めのギアでケイデンスを上げ気味の走り方をしてみましょう。モーター負荷が減るのでバッテリの持ちが変わってきます。

3. ペダリングは一定でスムーズに!

車の燃費を例にすると「アクセル全開でゼロ発進・急ブレーキ」な運転よりも「緩やかな加速・緩やかなブレーキ」の方が燃費がいいですよね?
これはeMTBにも応用できます。
ペダルを「踏む!休む。踏む!休む。」のような漕ぎ方ではなく「ペダルをスムーズに一定で回す」方がバッテリの負荷が少ないです。

スムーズなペダリングは身体にも優しい
スムーズなペダリングは身体にも優しい

「踏む!」でモーターの最大出力を発生させ「休む。」でアシストが切れる、これが”燃費が悪い運転”と同じなんです。
ペダリングについてはまだ僕は研究中なので偉そうなことはかけませんが、MTBのクロスカントリーレースで上位に入る実力を持つ知り合いから「ペダルは踏むものじゃなく回すものだ」と話を聞きました。これも多分そういうことなのだと思います。

4. 熱対策でバッテリを休ませよう

バッテリを酷使し続けると熱を持ちます。リチウムイオンバッテリにとって熱はバッテリ本体の劣化につながるため高温状態がずっと続くのはよくありません。例えばずっと続く坂道をアシストでグイグイ登っているとバッテリの負荷も上がりますので長時間続けると想定以上にバッテリが減っていきます。
YPJの中の人に話を聞いたところYPJのバッテリは温度が上がってくると自動的に出力を調整して一定以上熱が上がらないようにしているとのことですので熱暴走する事はないですが、熱による影響があるのは間違いありません。
坂道のような高付加状態が延々と続く道では休憩を入れてバッテリも休ませてあげましょう。

バッテリも休みたい
バッテリも休みたいのです

長い登りばっかりが続く道ではなくアップダウンが頻繁にあるルートを選ぶのもあり。下りでバッテリを休ませつつ風を当ててクールダウンできます!!

冷ましすぎもだめ!

じゃあ熱くなりすぎない冬の雪山とか最高じゃない!?
と思いますが、リチウムイオンバッテリは寒すぎるとパフォーマンスや消費が劇的に落ちます。寒い時のライドではバッテリ消耗が早いのだと割り切りながら計画しましょう。

5. 軽さは正義!軽いほど巡行距離は長くなる!

e-Bikeは1gでも軽い方がバッテリの持ちがよく、航続距離が延びます。理由は簡単で、車重が重いと摩擦の影響で進む力への抵抗が大きくなりスピードが伸びなかったり減速しやすいから。自転車のカスタムで軽くすることは長距離走行する上でも効果的なので軽いeMTBを探したり、軽くするカスタマイズは積極的にやった方が良いです。
そして軽量化するのは人間も同様。自転車で1kg軽くするなら人間が痩せる方がコストもかからないと思います(書くのは簡単)
YPJの中の人から「二人が同じ条件(漕ぐペース・ギアチェンジタイミング)でeBikeで坂をひたすら登ったところ、体重が重い人の方が早くバッテリが切れた」というお話を聞きました。
カタログでは200km走るって書いてあるのにそんなにバッテリ持たないぞ!詐欺だ!」となる前に自身の体重による違いではないのか確認してみましょう。

1回の充電で走行できる距離の目安(YPJ-XCのマニュアルより)
1回の充電で走行できる距離の目安(YPJ-XCのマニュアルより)

YPJ-XCのマニュアルには「新品バッテリーを常温15-25℃で使用し、積載重量は65kg(乗員および荷物を合計した重量)、無風の平滑乾燥路を走行した時の弊社のデータです」と書かれていました。

6. 転がり抵抗をできるだけ減らす!

自転車の転がり抵抗をできる限り減らしましょう。つまり車輪が回る抵抗となるものを減らしましょう!
具体的には・・・

タイヤの空気圧に意識を向ける

舗装路ではなるべく空気圧が高い方が抵抗が無いですが、eMTBの場合には適切な空気圧を設定することでトラクションをきちんと伝えてくれることでバッテリのロスを防げます。ネット情報によると 0.9 – 1.3 bar くらいが良いようです。太いプラスタイヤだとまた違ってきますが空気圧を意識するところから始めましょう。
YPJ-XCのタイヤ

メンテナンスで差を付けろ!

チェーンの注油やベアリングのグリスアップ等、日々のメンテナンスを怠らないことでクランクを回した時に抵抗なくタイヤへ回転が伝わります。厳密には転がり抵抗とは違う部分ですが、ペダルからの入力ロスを減らすという意味で注油などのメンテナンスはとっても大事です。

注油はバッテリか?
注油はバッチリ?

ロックアウトを積極的に使おう

フロントサスペンションは漕ぐ力を吸収します。つまりサスペンションがバッテリを減らしているといってもいい。舗装路やサスを使わない場所ではロックアウトを使ってサスペンションが動かないようにしましょう。地味な違いですがバッテリの消費には響いてきます。
ロックアウトはこまめに!

まとめ

eMTBのバッテリを長持ちさせる方法を6つ紹介しました。

  1. アシストモードを節約する
  2. 軽めのギアを選んでケイデンスは75rpmあたりを維持
  3. ペダリングは一定でスムーズに!
  4. バッテリの熱対策で休憩を挟もう!
  5. 軽さは正義!軽いほど巡行距離は長くなる!
  6. 転がり抵抗をできるだけ減らす!

バッテリと違い人間は疲れても回復しますし、エネルギー補給もできる。極力、人間が頑張ってバッテリにはここぞというときに活躍してもらうくらいの心構えだとバッテリは長持ちする気がします。そして「無理しすぎると消耗しちゃうし寒すぎや暑すぎもダメ」って生き物みたいだなって思うのは僕だけじゃないはずw
eMTBはオートバイみたいだ、なんていう人もいますが、人間が頑張らないと全然走ってくれないれっきとした自転車だと僕は改めて感じました。
千里の道も一歩から。まずは意識するところから初めてみませんか?
こんな感じ。

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