こんにちは。ぼっちバイカーです。
Googleフォトを使っている皆さんはすでに把握しているかと思いますが2021年6月から有料になります。厳密にはアップロードする写真や動画が”高画質”(データ圧縮)でも容量カウントされるようになります。

我が家でもGoogleフォトはガッツリと活用しており、アップロードした容量は軽く2TB超え。このニュースを聞いて「どうしよう!?」と慌てました。
色々調べたり考えた結果、うちは「クラウドサービスをやめてNASへシフト」という方向に舵を切りました。

こんな話はすでに色々なブログで書かれているかな?と思ったのですが調べるとどうやらうちと同じような「ITリテラシーが低い家族間で写真をGoogleフォトで共有していたケース」の悩みを解決した人を見つけることができなかったので記事にしました。
・・・
理由の前に少しだけ我が家でのGoogleフォトの使い方と移行先の悩みについて紹介させてください。
我が家の家族写真共有はこんな感じ
2013年に第一子が生まれたあたりから家族の写真共有方法については常に悩みの種でした。
やりたいことは「家族が撮影した写真をバックアップとして残したい」「一箇所に家族写真をまとめて保存し、気が向いた時に閲覧したい」というシンプルなのですが、妻はフォルダ管理系のバックアップツールは使いたがらないしバックアップはiPhone買い替えの時だけ。
最初はLINEのアルバムで管理?していましたが何度かLINEの移行をミスしてアルバムが消失したので本格的に写真共有ツールを検討したのがきっかけでした。FlickrやバッファローのルーターについていたNAS機能、Amazon Photos、iMacの写真アプリなどなど色々な無料の写真共有方法を妻の反応をみながら使ってきました。その結果今はアプリが一番使いやすかったGoogleフォトに落ち着きました。
Googleフォト使ってます〜と一口で言っても家族によって使い方は変わってくるはず。うちではこんな感じで使ってます。

アップロード
上記図の通り写真撮影する端末は「僕のiPhone」「妻のiPhone」「ハンディカムのようなビデオカメラ」「僕の一眼レフ」「GoPro」「家族共用iPad」です。
スマホやタブレットからGoogleフォトのアプリ経由で写真や動画をアップロードしています。
カメラ関連は一旦PCにインポートして、PCからアップロードしています。
自動化で全ての写真をアップロードできると良いのですがノイズ(僕の場合くだらないスクショやバイク・MTBの写真など)が多いのでスマホやPCから厳選した家族写真だけを手動で選択してアップしてます。家族みんな同じ感じ。
閲覧(ダウンロード)
好きな端末から好きな時に閲覧します。なんなら実家の家族のパソコンからでも気が向いた時に見せたりもしていました。
よく使うのはiPhoneやiPadからリビングにあるテレビにGoogleフォトをairPlay経由でミラーリングして写真を見る方法ですね。
バックアップ
クラウドサービス、特に無料のストレージに保存してあるデータはいつ消えても文句は言えません。他人にデータを預けているだけなので。
とはいえGoogleがやらかすとは思えないのであまり力を入れてバックアップはしていません。PCでも可能な限り手動で気が向いた時にデータをバックアップしていますが妻が撮影した写真はほとんど含まれません。年に数回しか行っていないです。
ファイル数は不明ですがファイルサイズは2TBを超えています。主にビデオがファイルサイズを食っているのだと思います。
こんな感じでGoogleフォトをゴリゴリ使わせて頂いていました。
GoogleフォトからNAS(QNAP TS-251D)に移行することを決断した
Googleフォト有料化のニュースは色々なITメディアで話題になりつつ、「次のサービス(無料)へ引っ越す」「有料のクラウドフォトサービスを徹底検討」「Googleフォトを課金して継続」「クラウドサービスをやめてNASへ」あたりでどうするのかをみんな模索しつつ探している感じとなりました。
僕もGoogleフォトで満足していたのですが色々考えて調べた結果、QNAPのNASヘ移行することに決めました。

かわいい筐体ですがこんなんで3.6万円もする凶暴なやつです・・・これを選んだ理由について詳しくはまた次の記事で紹介するつもりです。
GoogleフォトからNAS(QNAP)に移行することにした3つの理由
GoogleフォトからNASヘの移行を決めたのは以下3つの理由です。
- ランニングコストがきつい
- ITリテラシーが低い妻でもiPhoneアプリ経由で利用できる
- もうクラウドサービス事業者側の都合で右往左往したくなかった
1. ランニングコストがきつい
Googleフォトが有料になっても当初は課金するつもりでした。むしろ今まで無料で使えているのが異常だったよね。って感じ。
でもね?

ファイルサイズを2TBに抑えても¥13,000/年ですね。。
昨年第三子が生まれてくれたので家族写真アップロードの勢いはまだまだ止まりそうにありません。また上の子供たちも大きくなってできることが増えてきているので色々なアクティビティで写真や動画を撮ることが多くなっています。となると6月から0バイトスタートとはいえ2TBを超えるのはそんなにかからないはずだし、何より家族写真は老後もたまに眺めて楽しみたい。となると一生Googleに支払い続けるのはちょっときついなって。まぁ家族写真なんて子供が大きくなるに連れて増えなくなっていくのだと思いますしどこかでアーカイブなり退避することになるのだと思います。でもだったら初めからローカルで持っておけばよくね?となりました。
コストのお話をしましょう。
2ベイのNAS製品の価格+4TBのHDD込みで大体5万円〜10万円なので、5万円のNASなら5年間使えば1万円/年、10年なら5000円/年ですね。Googleフォトで5年間は2TB以内、5年後から4TBを使うとすると・・・
– | 5年間使う | 10年間使う |
5万円のNAS | 1万円/年 | 5000円/年 |
10万円のNAS | 2万円/年 | 1万円/年 |
Googleフォト | 1.3万円/年 | 2.6万円/年 |
大容量な写真を長期間管理するならNASの方が若干ですが安いですし電気代を加味してもそこまで大きくは変わらないはず。
Amazon Photosを利用すれば引き続き写真は無料(Prime会員)なのですが、動画データは容量カウントされてしまうのでダメ。課金するなら結局 1TB(13,800円/年)かかるのでGoogleフォトと変わらないです。
あとNASの特徴として写真以外のデータ置き場(本来のNASの使い方)があるのはNASの付加価値と言えます。子供たちはデジタルネイティブ世代なのでPCやスマホを使って作業やアウトプットする機会も多いはず。もちろんクラウドストレージでも良いですが、家に大容量のストレージがあるのは何かと役に立ちます。
2. ITリテラシーが低い妻でもiPhoneアプリ経由ならNASを利用できる
Googleフォトは大容量・大量の写真や動画ファイルをサクサク捌けるのはもちろんすごいことだし、権限管理、そしてディープラーニングを使ったAIによる画像管理機能(人間の判断やタグ付け、アルバム自動作成など)は多面的に便利に管理してくれてすごいのですが、僕が一番Googleフォトで一番好きなことは「ITリテラシーが低い人間でも使えるスマホアプリ」でした。
と言うのもうちの妻はIT音痴とまでは言わないですが決してITリテラシーがあるとは言えない感じで、要するに使いづらいサービスだと使ってくれないのです。。
もともとはFlickrというサービスを使っていたのですがスマホアプリのエクスペリエンスが悪い(大量の写真や動画を表示するのに時間がかかる、動画のロードが遅いなど)ので妻は使ってくれず、僕が撮影した写真ばかりがアップロードされる日々・・・Flickrが有料化したこともありGoogleフォトに移行しました。Googleフォトはスマホアプリがサクサク動くしアップロードも楽々だったことがあり、ITリテラシー低めな妻も日々写真をアップしてくれ、親族に共有するくらい使いこなしていました。
「アプリひとつでこんなに変わるのか。。。」
と言う驚きがあり、今後この手の家族写真共有はアプリの出来で決めようと思いました。
NASメーカーの写真アプリについて調べてみた
NAS製品を選定する時ってスペックばかりが注目されがちですが実はそれ以上にアプリが大事!特に今回のようなGoogleフォトからの移行と言う目線ではモバイルアプリの出来がめちゃめちゃ重要です。
でで、調べたところNASメーカー各社が独自に写真アプリを開発していることがわかりました。でもユーザーレビューを読むとメーカーによっては「使い物にならない」みたいなようなことが書かれてました。
アプリについては正直、ユーザー数が桁レベルで違うGoogleのツールには絶対叶わないと思います。
でも、ググれば絶対に出てくるであろうNASの2大メーカーであるSynologyとQNAPについてはモバイルアプリもかなり頑張っていることがわかりました。
モバイルアプリ | 備考 | |
Synology | Synology Moments | AI(ディープラーニング)による自動管理と関連づけ ファイル数が多くなると重くなるらしい 現在Synology PhotosがBeta版で公開中で写真管理をサクサクやってくれる模様。かなり良さそうだがリリース日が未定で6月までに間に合わなそう |
QNAP | QuMagie | Googleフォトに似てる(AIによる自動管理、UI、機能) |
IO DATA |
Fotoclip |
自動管理なし UIが使いづらそう ファイル数が多いと重くなる模様 |
バッファロー | WebAccess | 自動管理なし UIが使いづらそう |
写真管理アプリまで求めるならこの時点でSynologyかQNAPしか選択肢がありません。
Synology MomentsとQNAP QuMagieどっちが良さげ?
どちらのメーカーが良いのかは、NAS製品を買って自分のデータを入れて比較しないと答えは出ません。でもNASとして最低限の機能は両メーカーともクリアしているはず。なので現時点で一番重視しているモバイルアプリで比較することにしました。
と言うことで、「Synology Moments」と「QNAP QuMagie」をそれぞれYoutubeのデモをみたり、レビューを熟読。僕の印象としてはQNAPのQuMagieの方がモダンでGoogleフォト”ライク”で良さそうでした。
Synology Photosが正式リリースされたらまたわかりませんが少なくとも現時点(2021/3/29)では僕の中ではQNAPに軍配が上がりました。

今後DLNAみたいな写真管理プロトコルができてそれに合わせた写真管理アプリが出たりするまでは、モバイルアプリ目線でのNASメーカー選定は大事になってくると思われます。
3. もうクラウドサービス事業者側の都合で右往左往したくなかった
過去にFlickrが有料になった時、写真サービスを比較したり探したりとすごく大変でした。
今回も重い腰をあげて調べたりしたわけですが、正直クラウドサービス事業者の一存で引っ越ししないといけない今の状況から脱出したいと思ってしまいました。いちいち金額調べたりするのがめんどくさいってことです。
もちろん課金すれば良いのでしょうが今後価格が(良くも悪くも)変わったりポリシーが変わったりするのはクラウドサービスとしてサブスクライブしている限り変わりません。なんなら突然、一括ダウンロード出来なくなる日が来るかもしれません。家族写真についてはもともと頭の痛い問題だったのでソリューションを定期的に模索したくなかったんです。
だったらある程度自分の管理下で運用する方が右往左往しなくて楽じゃないかなあと思ったんです。環境は変えられないけど自分は変えられるって言う言葉が好きです。
最近は無料でサービスを気持ちよく利用してもらって依存しきったタイミングで突然有料化することも珍しくなくないですしAmazon PhotosもいつPrime会員も有料化するかもわからないですヨ
でもNASではバックアップも必要だよって話
クラウドサービスが良いのはアプリや楽さだけではないです。DR(ディザスターリカバリー)対策がしっかりされているのもメリットの一つです。
それと比べるとNASは東京地震などで自宅が壊滅したら終わりです。なのでできるならDR対策はした方が良いです。今のところはAWSのS3 Glacier Deep Archive(1 年に 1〜2 回アクセスされ、12 時間以内に復元できる長期のデータアーカイブ)あたりにぶち込んでおけば良いかなって思っています。これなら0.00099USD/GBなので1TBでも1ドルです。
1番の解決法は断捨離?
そもそもですが2TB超えの写真や動画を見返す日はくるのでしょうか?ぶっちゃけ不要なデータはかなりあると思います。
多分データ整理すれば1TBも使わないし、いらないデータを残すのは非効率です。というかライブラリから不要なデータを削除することでクラウドストレージの課金額も下がる。なんならこの思い出も断捨離としていっそのこと全部捨ててしまい、数年に一度のタイミングで写真をプリントアウトしてアルバムに保存しておけば良いのかもしれません。そしたら年間のランニングコストはアルバム代の数千円だけです。
とはいえ、妻や子供たちとの思い出の写真を眺めていると全然削除できないし、なんなら脱線してしまうので僕に断捨離はかなり難易度高いのです。。
まとめ
家族写真をGoogleフォトで管理していたけどNASに移行することにしたよ。というお話でした。
特に家族の人のITリテラシーが低めな人がいてGoogleフォトを使っていた場合にはNASの写真管理アプリがいい感じなのでNASも一つの選択肢になるよっていうことを伝えたかったです。
次回、実際にNASを使えるようにするのと使い勝手について記事を書く予定です。
こんな感じ。
2021/4/6 追記
TS-251Dを選んだ理由とセットアップについて書きました。