ヤマハのグラベルE-BIKE「WABASH RT」の発表をみて感じた事

こんにちは。ぼっちバイカーです。

Youtubeを見てたらヤマハの新しいe-bike(電気アシスト自転車)の発表の動画を発見。

グラベルバイクの「WABASH RT」とクロスバイク「CROSSCORE RC」のお披露目でした。

左「WABASH RT」、右「CROSSCORE RC」

新機種っていいよね!↓がその動画。

動画を見て、グラベルのe-MTBについて思うことがあったので記事を書いてみました。

グラベルE-BIKE「WABASH RT」を見て感じたこと

WABASH RTはグラベルというジャンルのe-bikeです。YAMAHAでは初のグラベルe-bikeですね。

YAMAHA WABASH RT 399,000円(税抜)

WABASH RT公式ページ

すごい!かっこいい!おしゃれ!

・・・でも、グラベルe-bike自体は既に他社から出てます。

Specialized S-WORKS CREO SL CARBON EVO

ひゃくななじゅうまんえんとは(哲学)

これは最高のグラベルe-bike。大衆向けだと・・・

BESV(ベスヴィー) JG1 369,600円(税込)

価格差は結構ありますね。各社から出ているのでひいきにしているメーカーのグラベルe-bikeがあるかチェックしてみてください。

WABASH RTはグラベルとして抑えるところを抑えた優等生

WABASH RTの装備を見ると1×11のスプロケット、ディスクブレーキ、700×45Cの太めのタイヤ、手元のスイッチで椅子の高さを変えられるドロッパーシートポストと、グラベルバイクとして抑えるところを抑えているバイクです。

WABASH RTの特徴

そもそもグラベルe-BIKEってなんや。そもそもグラベルってなんや。

そもそもグラベルって何?

「グラベルバイク」。グラベルの意味は砂利道。オフロードってことはマウンテンバイクかというとそうでもなく、フレームやハンドルはロードバイクに近い。でもタイヤは太いタイヤ。それがグラベルバイクというジャンル。

DEVOTE

こんな感じでブレーキもディスクブレーキですが、サスペンションはついていないです。

これは勝手な想像ですが、ヨーロッパでは日本ほど舗装化されていないので長距離走っていると未舗装路を走る必要があり、ロードバイクのような細いタイヤだと大変なので「メインは舗装路だけどたまに砂利道程度のオフロードも走れる自転車」として生まれたのがグラベルバイクなんじゃないかなって思っています。(違ったらごめんなさい)

オンロードも…
オフロードも!

グラベルは日本でも結構前から流行っているようです。

でも今の日本は移動という側面では舗装されていない場所はないのでグラベルを楽しむためにはあえて未舗装路を求めないといけない。ロードバイクのほうが軽くて効率的なのであえて重いブレーキやタイヤなどを選ぶことは競技ではなくレジャーとして楽しむジャンルです。ほとんどの人は「舗装路メインでちょこちょこ舗装林道を挟むような楽しいツーリング」としてグラベルバイクを使っているでしょうね。

多分トレイルMTBと領域がかぶる気がしていますが、そもそも日本では圧倒的にロードバイクのほうが強い(伝われ)ので「ロードバイクに飽きた人が今までのロードバイクで培った知見を生かしつつも新しい領域(砂利道)に挑戦する」という流れでグラベルが流行っているのかなぁと想像します。そしてグラベルでオフロードにハマるとシクロクロスとかに行くんだろうなぁ。

e-MTB所有歴3年の僕

僕はヤマハのe-bike、というかe-mtbである「YPJ-XC」購入から早3年になるのですが、特に故障やトラブルもなく街乗りからちょっとした山遊びまで大活躍しています。

秋葉原とYPJ-XC
僕のYPJ-XC

ここ数年はコロナ禍だし子供も小さいのであまり外出しておらず本格的にMTBやる機会は減ってますが、YPJ-XCはどこでも気軽に行けるので買ってよかったことしかないです。もう少しコロナが落ち着いたら旅したい。

e-mtbオーナー目線でグラベルe-mtbについて感じたことを書きます。

グラベルe-mtbって需要あるのか?

発表をみて一番に感じたのがこれ。

WABASH RT 価格 399,000円(税抜き)

40万円のグラベルバイク。誰が買うかな?と考えてみました。

そもそもですが、電動なしのグラベルバイクの価格帯はざっくりこんな感じ。

  • 10-15万円:エントリー向け
  • 20-40万円:ミドル向け
  • 40万円以上:ハイエンド向け
  • 100万円以上:ガチ

カスタムなどやっていけばもっと行くでしょうが、吊しだとこんな感じ。

e-bikeはたいてい「電動無し自転車+10~15万円」くらいなので、このWABASH RTのコンポーネントやフレームは20-30万円くらいのミドル向けグラベルバイクのスペックとなります。

グラベルはマイペースに楽しめるのでe-bikeと相性が良い

「e-bikeって楽ちんで疲れない」というイメージがあると思います。

でも実際には速度域で言うと0-15km/hくらいまでしか楽じゃないんです。これは日本独自の規制で10km/hから24km/hにかけてアシストが徐々に減っていくから。つまり時速24キロ直前ではアシストはあるけどアシストしてくれる力はほぼ0。乗り手の感覚としては時速15kmあたりからアシストが弱いと感じ始めます。

日本のアシスト制限
日本のアシスト制限

なので速度域が速いロードバイクとe-bikeって相性があまりよくない。信号待ちからのスタートで活躍する程度。

でもグラベルならスピードが命ではないし、まったりマイペースに楽しめるのでe-bikeとの相性は良いと思っています。MTBみたいに担ぐこともないのでバイクがやや重くても問題なし。むしろ重い方が安定性が増すので疲れにくいです。

入門向けの電動無しモデルが10万円で楽しめるのに「楽に走りたいから」という理由で30万円予算アップするのは割と現実的じゃない。ミドル向けの人だと「吊るしのグラベルバイクに10万円かけるならコンポーネントのアップグレードすると考えれば電動モーターつけるかな」って感じになるので、グラベルバイクを探しているミドル向けの人。あとは坂が嫌いだけどグラベル自体は嫌いなじゃいひとがターゲットかな。

いつも惜しいと思うのは、初心者こそこういう電気アシストであまり疲れずにグラベルの楽しさに触れることができればいいのになぁって事。右も左もわからない人に40万払わないとスタート地点に立てないのはきつい。とはいえ普通の自転車のほうがユニット的に安いのでそれは無理か・・・かと言って10万円でわけわからない安いパーツで組まれた電動自転車も怖い。悩みどころですね。

e-bikeで旅をする最大の敵はバッテリー残量

皆さんは自転車の旅っていうとどんなことを想像しますか?

僕は”自由”。目的地は決まっていてもその道やペース、途中でどこに立ち寄るかはその場で感じながら決める。そういうのが旅だとぼかぁ思うのです。

で、そういう”その場での思い付き”に対してe-bikeは少し癖があります。具体的には「バッテリ残量問題」です。

バッテリ残量問題とは

e-bikeのバッテリの減りについては実は結構深いです。

WABASH RTの走行可能距離

バッテリーの減りはその道が坂道ののぼりか下りなのか、搭乗者の体重や荷物の重さ、そして何より本人の脚力で大きく変わります。

AからBに移動するとしてもそのルートが何キロで標高がどのくらいか、等が分かったとしても行ってみないとわからないことが多い。旅ですからね。なのでかなり不確実な要素が多い。

ここでe-MTBではどうかという話になります。というかマウンテンバイクの方が山で遊ぶ分、文明から遠ざかるので不確実なことが多い。そんな中でどうやって確実に生還するのか。

答えは「予備バッテリを数本持つ」です。

WABASH RTはバッテリ取り外しが可能

WABASH RTはサイトを見る限り、フレームのインチューブにあるバッテリを取り外せるようです。

マルチロケーションバッテリー36V-13.1Ah/

遊びに行く場合にはこのバッテリをもう一つ買っておけば遊びの幅が倍に広がりますしさらに100km走れる保険になります。とはいえバッテリは結構お高いです。参考までに、インチューブタイプのYPJ-MT PROのバッテリは7.8万円でした。

YPJ-MT PROのバッテリは7.8万円

予備バッテリを買うことで遊びの幅と、何よりも心のゆとりができるのでお勧めしたい、というか僕はその問題があるのでいまだに長距離の旅ができずにいます。旅するなら予備バッテリは必要経費です。

なんにせよWABASH RTはお金をだして予備バッテリ買うことで走行距離は2倍でも3倍にもなるし、旅のパートナーとしては心強い。

YPJ-XCと重さがほぼ同じ!?

グラベルバイクだしe-MTBと比べて軽いのかなって思い、カタログスペックを見たとところ、車両重量は僕が乗っているYPJ-XCとほぼ同じ21.3kgでした。

長距離を走るグラベルバイクだと荷物も積むし重さは問題じゃないのかな?

ちなみにYPJ-XCはアシスト無しだと結構重いと感じているので、グラベルバイクの電動自転車だからといってバッテリ切れても普通のグラベルバイクみたいに走れるとは考えない方が良いかもしれない。アシストがない時の乗り味はモーター次第なので、アシスト上限速度を超えた時の漕ぎ味、電源をオフにした時の漕ぎ味は試乗でチェックしておきたいですね。

YPJ-TCがライバルかな

旅とe-bikeであればすでにライバルがいます。

YPJ-TC 本体価格 300,000円(税抜き)

モーターは一世代古くなりますが、構成としては似ており、旅するためのステーやマッドガードが最初からついています。フロントサスペンションもついているのでグラベルよりもオフロード性能は高いかも?ハンドルもフラットハンドルですね。

以下でよいかと思います。

  • ライトウエイトでオンロードがメインのグラベルe-bikeが欲しい→WABASH RT
  • 荷物もしっかり積載してe-bikeで旅をしたい→YPJ-TC

10万円違うので「e-bikeで旅に出たい!グラベルスタイルにこだわりはない!1世代古くても安い方が良い」という場合にはYPJ-TCで十分よいかと。

そもそもスタイルが違うので比べるのはややおかしいのですがオフロードありの旅をするなら上記で比較するのもありだよっていうお話。当然どちらも得意不得意があります。

グラベルe-bike、ありだと思う!

ヤマハが出したグラベルe-bikeであるWABASH RTについて、e-mtb歴3年の僕が思ったことを書いてみました。

デザインもかっこいいし、モーターもアップデートされているのでグラベルのe-bike欲しい人はまずは試乗ですかね!

e-bikeとグラベルというジャンルの相性が良いです。目を三角形にして速度をのではなく、マイペースに周囲を眺めて楽しめる速度域でアシストを受けながら仲間と談笑しながら走るような使い方をするならかなりありだと思います。

金額はこの内容で40万円なら高いということはなく、「グラベルとして抑えるべきポイントはしっかり押さえた構成」なので安心して長く乗れるはず。

もう一声だけ書くなら、僕が乗っているYAMAHA YPJ-XCなら5万円安くてしかも砂利道だけじゃ物足りなくなくらい山も走れて走行可能距離もほぼ同じなのでおすすめだよってことですかね。重さもほぼ同じなので。

これを期に、更にヤマハのe-bike乗りが増えることが楽しみです。

こんな感じ。

 

広告
最新記事を読む