こんにちは。ぼっちバイカーです。
「ネックブレースを買うべきか」
これはオフロードバイクを始めて悩む大きな一つの問題です…というのも、ちゃんとしたメーカーのネックブレースは5万円とかするからです。
この記事では「プロテクターは資金に余裕があれば買ったほうがいいです^^;」なんて他人事な意見ではなく、「本当に必要なんだろうか?」と3年間考え続けながらオフロードバイクに取り組んできた僕が経験した中での結論として紹介します。なので別の意見がある人もいると思いますが、まぁ一意見として読んでいただけるといいかなって。
先に結論だけ書いてしまいますが、僕は「ネックブレースを買ってよかった」と感じています。
プロテクターって必要なの?
オフロードバイクに乗ると色々なプロテクターが売られていることに気がつきます。
・ヘルメット
・グローブ
・チェストプロテクター
・肩プロテクター
・肘プロテクター
・膝プロテクター
・キドニーベルト
・ニーブレース
・ネックブレース
以下記事でも触れてます。
その中でもネックブレース・あとニーブレースは値段も高く、購入するのに躊躇する人も多いのではないでしょうか?
今回は”ネックブレースを買うべき理由”を実体験をもとに紹介します。が、その前に・・・
購入した経緯
ネックブレースを買ったタイミングですが、僕は「初めてエンデューロレースにでる」と決めた時でした。
具体的には、5時間耐久レースに出ようと決めた時。
レースを決めた時、僕は正直なくてもいいかなぁ、高いし…と思っていました。が、”とある方”の話を聞いて考えを改めたのでした。
クリス・バーチ氏の最初の教えがプロテクターだった
ビッグオフロードをまるで250ccのバイクのように扱うビッグオフの神様であるクリス・バーチという方がいます。
chris birch氏
好きな動画はこれ。
www.youtube.com
2016年にKTM Japanが「クリスバーチをお迎えした7万円のレッスン」を企画。僕はお金がきつくて諦めたのですが、このレッスンに参加された方からこんなことを教えて頂いたのです。
??「クリスバーチのレッスンが始まったら最初に何をしたと思う?」
僕「ライディングフォームのチェックとかですかね?」
??「生徒一人一人の装備をチェックしたんだよ」
僕「え・・・」
??「そして、”オフロードの練習は自分の限界を超えるという事。限界を超える時は無理もすることもあるし転倒する可能性が高い。だからプロテクターは絶対にすべき。特にネックブレースは柔らかいものではなくちゃんとしたものを装備するように“って話してたよ。だからぼっちさんもネックブレースはちゃんとしたものを買おう」
というやり取りがあり、レースに出る”必要経費”としてネックブレースを購入したのでした。(なお結局そのレースは天災で中止になってしまった)
買ったのはLEATT(リアット)
結局僕はオフロード用品展でLEATT(リアット)のGPX 5.5(FIVE FIVE)のオレンジ。サイズはL/XLを購入しました。
KTMユーザー御用達すなw
リアットを購入した理由の一つに、僕は同じリアットのボディプロテクタを使っていたのです。で、リアットのボディプロテクタの穴にちょうどネックブレースが組み合わせることができるのです。
ネックブレースが動くと嫌だけど、動かないようにきついと嫌だ。あとひもで縛るのもめんどくさい。リアット同士ならプロテクタに差し込むだけでいいので息苦しさはすくなく、いざというときはしっかりガードしてくれます。
リアット以外をつかったことが無いので用品店に行くのが間違いないですが、ネックブレースはボディプロテクターとの兼ね合いを見た方がいいです。
でで。ネックブレースありでレース活動を初めて2年経過したので必要だなって感じた理由を紹介。
理由1.安心して練習できる
想像にたやすいと思いますが、ネックブレースがあると気持ちの面でよいです。具体的には安心して練習できます。

オフ車は転んでなんぼとはいうけれども・・・
僕はかなり臆病でチャレンジ精神は低めですが、それでもネックブレースをしていると少しだけ勇気が湧いてきます。
たまに装備し忘れて走ることがありますが、ネックブレースを装備せずに走っているとセクションなどにもチャレンジするかどうか迷ってしまうほど安心感が違いますし、「(今日はネックブレースしてないし、無理はしないでおこう…)」となることもあります。
タイトルの「まだ買わないで消耗してるの?」は「まだ(ネックブレースを買わないで『大丈夫かな?』と不安になって心が)消耗してるの?」という意味です。
理由2.目線が前を向く
これは僕だけなのかな?あまり書かれていないですが、実はライディングフォーム、というか目線の改善に役立つと感じています。

ちょっと早そうに見えるでしょう?
僕含めオフロードがうまくないライダーはつい走っているときに手前ばかりを見がちです。
僕も何度かうまい方から「あまり近くばかり見ないで遠くを見つつ、手前もみろ」みたいな意味が分からないアドバイスを受けたことがありました。
これは要するにケースバイケースで遠くを見たり近くを見たりしろって事だと理解しているのですが、ネックブレースを装着すると首の稼働領域が制限されて遠くを見やすくなります。というか手前をみつづけるのが難しいのです。
それによって目線だけはちゃんと遠くを見つつ、必要な時にだけ下を見る癖がつくようになりました。これはつけてみて初めて気が付いたことです。
速くてうまい人が使っていることもあって、目線が改善されるのかなって。
理由3.首のリスクはスピード関係なかった
ネックブレースはいわゆるジャンプで失敗して首から落ちたときに、頚椎を守るための装具として認識されています。
頚椎のダメージはヤバイ・・・
僕が知り合った人の中には
「俺はモトクロスはやらないし、スピードもまだ遅いからネックブレースが必要な場面はない」
「スピード出せるようになったりジャンプするようになったら買う」
という人も結構います。
僕もこの意見には賛成していた部分もありました。実際、ワイワイ遊ぶ林道ツーリングではネックブレースはつけないことが多かったですし、ハードエンデューロのような「スピードは全く出さないレース」でも防御性よりも快適性や動きやすさを重視してネックブレースを付けないことが結構あったのです。
でもね?
この前のCGC信州大町のハードエンデューロレース。
僕は普段、ハード系ではネックブレースを付けないで出るようにしていました。スピードでないし、重いし不快だから。。。でもこの時はたまたま知り合いがネックブレースをつけているのをみて僕も装着して走りました。
そしてレース中の下りで前の周にはなかった斜めの丸太に気が付かずフロントがすくわれてしまい、自分自身が投げ出される形で落下しました。
投げ出された後は頭から地面に刺さる形で落下したのです。。
特段スピードは出てなかったですが重力によって結構な勢いがついており、転倒後は脳震盪で数秒くらい動けないほど。そしてレース後も一週間くらいは頭痛があったり、レースの記憶が一部無かったりと、地味でしたが今までで一番ダメージが残る転倒でした。(吐き気も若干あったので病院でCTも撮りましたが無事でした)
何が書きたいかというと、「スピードは関係なくやる時はやるって事」
今回脳震盪ですんでましたが、ネックブレースが無かったら確実に首にもダメージが来ていた転倒でした。
レース後に椅子に座ってからそのシチュエーションを思い出して、心から「ネックブレースをしておいてよかった…」と安堵したのを覚えていますし今後はちょっとした遊びでもネックブレースはつけなきゃだめだと思っているのです。
これが僕がネックブレースを買うべきだと感じた3つの理由です。
怪我しないためにできることを考える
プロテクターが必要なのか、は経験談ベース語られることが多いです。
例えばトライアルバイクのような高低差、あと岩盤とか走る競技ではなぜか意外と軽装ですよね?
ハードエンデューロはトライアルからくる方も多い為か「プロテクターなるべくつけない軽装スタイル」な方もちょこちょこいます。この前のCGC大町のレース会場では「肘プロテクターをつけるとあっという間に腕あがりするからつけない」という知り合いも覚えきれないくらいにはいました。
でもMX出身の方は全般的に「プロテクターしないとかありえない」という人が多かった。
モトクロス初心者な方で操作ミスでジャンプで前転し地面に落ちたらしいですが、ネックブレースが割れていたそうです・・・もしネックブレースしてなかったら・・・
プロテクターは文化なのか?と思う程、人によってプロテクターの考えは違う。きっとみんなそれぞれが師匠的な方から聞いたり、自分なりに経験したうえで最適なプロテクターを装備しているはずなので非常に興味深いです。
初心者のうちはプロテクターあったほうがいいのでは?
うまくなればトライアルバイク選手のように軽装でも怪我しないし全てコントロール内で大きな失敗のもないのかもしれません。が、初心者は大きな操作ミスもするし転倒回数も多い。ノーガードだと失敗=怪我となる可能性も高くなってきます。
操作ミスする前提、そのうえでの練習なのでやっぱりプロテクターはできる限りつけたほうがいい。そして経験を積んで転ぶ回数が減ってきたりバイクコントロールがうまくなってきたと感じたら、装備を見直す。ということでいいのかなと。
なお一人ずつ行うトライアルとは異なり、モトクロスはスピードが早いし他の選手との接触も多い。上級者でも想定外のクラッシュすることがあるので装備は上級者でもがっちりで間違いないかとおもいます。
怪我をしてからプロテクターを買う
「怪我をして初めてプロテクターの必要性を感じる」という話をこの3年間で何回も(多分10人くらい)聞いてきました。
僕の知り合いは初級者レベルが多いのですが、スピードを出さなくても怪我をしてしまうパターンも結構ありましたし、怪我してからプロテクター買ったという話なのでやっぱり先に装備しておきたいですね。
特に膝や靭帯など足に関連した怪我をするひとが多かった印象。首に関してはあまり聞かないので、ネックブレースよりもさきにニーブレースを買ったほうがいいのかもしれません。
プロテクターをしていても怪我するときはする
フルアーマーでも打ち所が悪ければ怪我してしまうことがあります。
聞いた話や経験の中でのお話ですが、下り坂で前転して肘から地面に落ちてぽっきり折ってしまったひともいましたし、前のバイクが飛ばした小石が足に当たって穴が開いたとか、枝が飛んできて手に当たってねん挫したとか、予期せぬ動作で腹にヒットして肋骨が折れたり、大なり小なり怪我することはあります。
怪我の可能性を極力減らすためにプロテクターは大事。でもやる時はやるんだぞって。
プロテクター以外で怪我のリスクを減らす方法
プロテクターをしていても当たり所や力が強く加われば怪我をする。なのでプロテクター装備以外にもライディングがうまくなることは重要です。
例えば
・とっさにバランスを取ろうとして地面に足をついた
・劇下りで制御不能になって下で転んだ
・タイヤや丸太などの人口セクションで失敗した
・ヒルクライムで制御できずにバイクを発射したら降ってきた
・コーナーで曲がり切れずに吹っ飛んだ
・ジャンプで失敗して前転した
など怪我するタイミングって色々ありますが、極端な話「失敗しなければ怪我はしません(暴論)」。

当たらなければどうということはない
勿論そんなの最初からは無理。なのでスクールに通う、うまい人に教えてもらう等基本に沿って練習することで、怪我に直結する失敗をするリスクを減らすことができると思います。
タイヤや丸太みたいな人口セクションにしろジャンプにしろ基本的なライディングにしろ「これだけはやっちゃだめ」っていう常識みたいなのがあるはずなのです。でも自己流だとそんなのも知らずにやって失敗→怪我みたいなことって結構ある(知り合いがそれだった)
僕はスクールにいったことが数えるほどしかないですが、プロテクター意識と同じくらいライディングスキルの基本を学ぶのも有効だと今ならわかります。
・・・で、最初に戻るのですがスクールでは多分最初に「プロテクターは装備しましょう」って言われると思うのです。クリスバーチは「”良いプロテクターを”装備しよう」と話していたわけですし・・・
ということで結論はありきたりな「プロテクターは高いけど買おう」ということになると思います。
まとめ
プロテクター、中でもお値段も高くて購入しづらいネックブレースに関するお話でした。
プロテクターは動きを制限するものが多く「フルアーマーが最強か?」というとライディングの楽しさや開放感が薄れるのもわかる。なのでで自分なりに折り合いをつけることになります。ただ初心者のうちは失敗するのはあたりまえだし、ネックブレースは初心者こそかったほうがいいと思うのです。高いけど・・・
とは言え、マージンたっぷりなさわやか林道ツーリングで必要かと聞かれると「無くてもいいんじゃない?」となりますね。ただオフロード走行をもっと楽しみたい。うまくなりたい、となり自分の限界に挑むときにはやっぱりプロテクターはそろえたほうがいいんじゃないかな。というのが3年間オフロードをやってきた僕なりの結論となります。
こんな感じ。