【バイク】リチウムイオンバッテリーの正しい使い方を調べてみた

こんにちは。ぼっちバイカーです。

納車したKTM 250EXCはバイクの重さはたったの103kg(乾燥)と軽量なバイクです。

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KTM 250EXC MY2017

そしてこの”軽さ”の一端を担っているアイテムとして、リチウムイオンバッテリが標準装備されていることが挙げられます。

僕「流石KTMだぜ!で、リチウムイオンバッテリーってなんなのです?(無知)

・・・

今日はバイクのバッテリー、特にリチウムイオンバッテリーについて正しい使い方を調べてみました。というのもリチウムバッテリは単に重さだけの話ではなかったからです。

※使い方をすぐに見たい方は以下目次の「リチウムイオンバッテリーの正しい選び方と使い方を調べてみた」へ飛んでください

バッテリの種類やリチウムイオンの基本を調べたぞ!

バッテリの専門家ではないので軽く違いだけ調べました。

バイクのバッテリーでは大体以下3つのタイプが主流のようです。

  • 鉛の開放型バッテリ
    一番古くからあるタイプで、ユーザーが蓋を開けて精製水を継ぎ足すメンテナンスをする必要がある。名前の通り蓋を開け閉め(開放)出来るから。
  • 鉛のメンテナンスフリーバッテリ
    MFバッテリと書かれることが多くて今のバイクのスタンダード。開放型と違って精製水が減らないのでメンテナンスフリーでいける。
  • リチウムバッテリ
    バイクでは比較的新しいバッテリで正式には「リチウムイオン二次電池(lithium-ion rechargeable battery)」と呼ばれる模様。鉛じゃないので重くなく自然放電も少ないので最高ってワケ。

ということで間違いなくリチウムイオンはいいものです。

リチウムイオンバッテリのメリット・デメリットを調べた

リチウムイオンバッテリってそもそも何?

リチウムイオン二次電池 – Wikipedia

WikiPediaを舐めてみてバイクに関係するのはこんなところでしょうか。

リチウムイオンバッテリのメリット

  • 軽い!!
    エネルギー密度が高いのと高電圧にも対応できるので小型化できその結果、軽いのです。鉛バッテリでは3100gだったのに対しリチウムイオンは684g。およそ5分の1!! 量販店でも鉛とリチウムイオンで重さを比べられるブースがあるくらい圧倒的軽さです。パワーウエイトレシオが下がるのできっと体感は30馬力アップでしょうね(てきとう)
  • 自然放電が少ない
    パソコンやケータイの電源をOFFにしておいてもバッテリが減ることってほぼないですよね?月に5%位しか放電しないようです。あまりバイクに乗らないライダーにもうれしいですね
  • 充電効率が高い
    短時間に充電ができるようなのでしばらく乗ってなくてもちょっと走ればバッテリが充電されるのです。
  • 高寿命!
    充電回数は500回以上で適切に使えば1000回以上できるとか。バイクだと走りながら充電されるのでどうなのかはわかりませんがバッテリ自体は寿命は長いようです。
  • 寒くても関係ない
    温度としては-20℃~60℃で安定して使えるそうです(驚愕)。

リチウムイオンバッテリのデメリット

デメリットも当然あります。

  • 高い(価格)
    鉛に比べるとお高いです。調べてみると普通の鉛バッテリだと台湾のユアサの奴なら7000円位なのに対し、リチウムイオンは1万円以上。ただどんどん流通して値段が下がっているので昔よりは手が出しやすいのでは?
  • 使い方に癖がある
    電圧管理で癖があります。充電電圧の適正な幅が少ないのでグリップヒーターを付けていたり、USB充電していたり、イモビを付けていたりすると過放電となってバッテリが上がってしまうことがあるとか。あと儀式が必要だったりする模様。ただ自然放電は少ないし充電効率は鉛より高いので鉛で大丈夫ならリチウムイオンでも大丈夫じゃないかな
  • 寒さに弱い
    メリットで”寒さ関係ない”と書きましたがどうやら始動時だけは違うようです。これも対策というか正しい使い方を知っていれば問題ないようです。
  • 炎上する!?(物理)
    これは昔のリチウムイオンバッテリでたまにあったようですが、回路がショートすることでコバルト系・マンガン系は爆発するガスが発生してしまうんだとか。怖い!!ですが安心してください。最近主流の「LiFePO4」タイプではそのようなことは起きないそうです。

リチウムイオンバッテリはもともと、ノートパソコン用途で開発されたようです。

軽さを求められれかつ充電できる用途で1991年にコンピュータ市場で使われたそうで、なんと開発者は日本人。旭化成工業の方が発明したとか。すごい!!!

リチウムイオンバッテリと一口で書いても中身がいろいろらしいのでメーカーや製品をちゃんとチェックしましょう。

リチウムイオンバッテリーの正しい選び方と使い方を調べてみた

という事でようやく本題。

僕のバイクのリチウムイオンバッテリでの正しい使い方を調べてみました。なおKTM 250EXC ’17ではSkyrich Battery(スカイリッチ バッテリー)社の「HJTZ5S-FP Lithium Ion Battery – YTZ5S」が標準装備されています。

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写真は商品とは異なる場合があります

YTZ5S Lithium Ion Battery | SkyrichBattery.com

なお、実際に見てみると、

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色が違う!!!

細かいことはおいておき、スカイリッチバッテリー社のバッテリはこんな特徴があるそうです。

  • Less volume and weight – 1/3 of normal lead-acid battery(重さが1/3)
  • Quick recharge with big current – rechargeable with 10C current and 90% recharged within 6 minutes(6分で90%充電可能なので早い)
  • Excellent cycle life – more than 2000 cycles under JISD standard (lead-acid battery only 150-300 cycles)(鉛バッテリは150-300に対してリチウムイオンは寿命が長く2000回充電可能)
  • No spill – no acid inside, no leak problems(酸が使われてないので漏れない)
  • No pollution – does not contain any acid and heavy metals such as lead, cadmium, hydrargyrum (mercury)(汚染物質や金属を含まないので安心)

でで。

使い方を調べてみました。

電圧は9.2Vから14.34Vまでをキープする

電圧の幅については各社違うようですので数値は確認してください。スカイリッチでは9.2Vから14.34Vまでと書かれてます。

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バッテリを充電するには「バイクで走って充電」か「充電器を使う」かのどちらかで行いますよね。

バイクで走る場合には普通に使っていれば問題ないようですが、グリップヒーターやイモビ、GPS、USB電源等で電源をバッチョク等で常時取っていると、運転しない間にも放電が進んでしまい電圧が9.2Vを下回ってバッテリが上がってしまう事もあるようです。載っていない間にどのくらい減るのか気になる方はテスターで確認する必要がありそう。(どうでもいいのですが電圧が”下がる”のになんで”バッテリが上がる”というのかというところで毎回きになってつまります)

電圧が9.2Vを下回ってしまうとバッテリ性能がガクンと落ちて充電ができなくなりバッテリ交換しなきゃいけなくなるそうです。高いので怖いですね。

また充電しすぎてしまう場合にも正常に使えなくなるそうですので、不安な方は自分のバイクがどのくらい充電されるのかとどのくらい使われているのかを調べみよう。

まぁグリヒとか使ってなければあまり気にしなくてもいいのかも。ネットで調べた限りそこまで大きな問題にはなっていないようです。

BMSがあるか確認

リチウムイオンバッテリを買うときにはBMS( バッテリーマネージメントシステム )が付いているかチェックしましょう。

バイク用のリチウムイオンバッテリの実体は複数のバッテリセルを直列につないでいるものだそうで、それぞれのセルの電圧をそろえてあげると効率が良くなり寿命や性能が延びます。BMSは各セルの電圧をバランスするシステムで、バッテリに内蔵されているのです。

スカイリッチではBMSと呼ばれていますが他のメーカーでも同様の技術があるはずです。

充電器は専用のものを用意しよう

上記の通り電圧の幅がシビアですので鉛バッテリー用のガバガバ充電器ではなく専用の充電器が必要なようです。

ただし、スカイリッチを除く

スカイリッチではバッテリ本体が過給電にならないよう監視してくれているので普通の鉛バッテリ用充電器でも使えるそうです。ただし15Vを超える充電器はだめらしい。スカイリッチ、ええやん!

更にスカイリッチのバッテリはインジケータランプがあるそうで、充電具合がある程度わかるとのこと。充電時間も決まっているので取説を読もう。250EXCのバッテリは「最大充電時間:12時間」「6ヶ月バッテリを使わない時は充電してね」と書かれていました。

鉛に比べて電圧管理が大事なのでここだけはしっかりやろう。

寒い時は”儀式”をする

ネットで調べていると「リチウムイオンバッテリは寒い日は始動性が悪い」という書き込みを散見。しかしよくよく調べていると「リチウムイオンバッテリの儀式」を行っていないから、というケースが多いです。

この儀式を特別にご紹介します!

  • ヘッドライトや灯火類を数十秒ほど点灯してあげる
  • 30秒程待つ

これだけw

電力を少し消耗させると「バッテリのセルを眠りから覚める」そうです。そこから始動させれば何の問題もなくかかるとか。

もうちょっと調べると、別にヘッドライト等でなくてもいいようです。

セルを5秒ほど回し、エンジンがかからなければ30秒待つ。この待っている間にセルが活性化したりワイヤーが温まって始動するとの事。これで再びセルを回し、まだだめならさらに30秒まつ。これを繰り返せばよいようです。

ワイヤーが温まるねぇ。。。。

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250 EXCでのコールドスタート

こんなマニュアル(?)がEXCについていました。

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COLD START

内容を要約すると・・・

  • コールドスタート時はバッテリは満タンで!
  • キャブレターの左側にある”cold-start”ボタンを引いてね!
  • めっちゃ寒いときはバッテリをあっためてあげてね!それ以外にも何回か試行する必要があるかも

以下動画が非常に参考になります。

TechTalk: How to cold-start your KTM SX MY16 | KTM

“儀式”についてもKTMの公式チャンネルが言ってるんだから間違いなし!

リチウムイオンバッテリはオフロードではあり

オフロードだとバイクの重さは大事。

2kg以上も軽くなるというのは驚きですしバイク用のリチウムイオンバッテリもメジャーな問題は出尽くして安定してきている印象があります。価格も手ごろになってきているのでぜひオフ車乗りでセルがついているバイクに乗られている方はリチウムイオンバッテリを試してみて頂けるといいかともいます。軽さは正義!!!

こんな感じ。

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