こんにちは。ぼっちバイカーです。
僕はKTM 690 ENDURO Rにブロックタイヤとしてタイ王国のVeeRubber(ビーラバー)のVRM-211F とVRM-211Bを履いております。
4ヶ月前に履き替えて1300kmほど走りましたのでそろそろインプレをしたいと思います。
VeeRubber(ビーラバー)のVRM-211シリーズ
VRM-211シリーズはFIM認証(公道走行可)のエンデューロタイヤです。
代理店の木下電機さんの説明文は以下。
VRM-211は生粋のエンデューロタイヤ
谷地からフラットダートまでコントローラブル。
140サイズ 211Bはタイヤ剛性があるのでビッグバイクにもオススメ!
120サイズはセローやSL230で装着出来ます。
公道走行可能 Eマーク付き。
http://veerubber.kdenki.com/veefim.php
お値段が凶暴ではなく、かつビッグオフ用の140タイヤがあるので嬉しいです。
インプレを調べたところ特徴としては安いがグリップは結構よく、ライフもまぁまぁなタイヤのようです。
ビーラバーのインプレッション
まずは前提条件。
僕は初心者でタイヤの限界を感じるまで性能を使えないです。レベルによっては別の印象になると思いますが、僕と同じくらいのレベルの人なら参考になると思います。
タイヤ履歴紹介
タイヤの感想をこれから書くのですが、書き方としては他のタイヤと比べることになります。
僕の今までのタイヤ履歴をご紹介。
デュアルパーパスタイヤ
- METZELER ENDURO 3 SAHARA(90/90-21)
- METZELER ENDURO 3 SAHARA(140/80-18)
一番安いブロックタイヤセット
- MICHELIN S12XC (90/90-21)
- MICHELIN AC10(120/90-18)
フロントはブロックでリアはトライアルタイヤ
- MICHELIN S12XC (90/90-21)
- IRC TR-011 TOURIST(ツーリスト)(4.00-18 64P TL)
細かいタイヤ履歴に興味がある方は以下ページを読んでください。
商品参考リンク
METZELER メッツラー/ENDURO 3 SAHARA 【90/90 – 21 M/C 54H TL】エンデューロ3サハラ タイヤ 1190
MICHELIN ミシュラン/AC10 【120/90-18 M/C 65R TT】 タイヤ 125EXC
MICHELIN ミシュラン/S12XC 【90/90-21 TT】 タイヤ 1190
IRC アイアールシー/TR-011 TOURIST 【4.00-18 64P TL】ツーリスト タイヤ CB750
上記タイヤセットからの比較となります。
走行距離と道のコンディション
おおよそ1300km走りました。内オフロードツーリングは5回。舗装路800kmでダート500kmってところでしょうか。
http://www.botti-bk.com/archive/category/ツーリング
千葉のフラットダートや粘土質のドロドロマッド。秩父・飯能の霜柱ドロドロヒルクライムやガレ場、根っこいっぱいのウッズ。
普通のフラットダートツーリングにプラスしてちょっとしたアタックレベルですが走ってきました。またコースは一度も走っていません。
ビーラバーのVRM-211のインプレ
ということで、やっとこインプレです!
インプレのお作法通り”良かったところと悪かったところ”あと”買いかどうか”を個人の意見で書きます。
VRM-211の良かったところ
いいところがたくさんあるタイヤでした。
ガレ場や根っこも割とグリップする
主にリアタイヤの話になりますが、結構グリップしてくれます。
飯能のガレ場や根っこいっぱいのヒルクライムでもしっかり登ってくれます。タイヤが柔らかいからかなぁと思ってますがどうなんだろう。
ツーリストと比較するとさすがに負けますがAC10と比べると格段に良いです。
公道走行可なので舗装路も安心
このタイヤは公道走行可と謳われていますので自走派も安心です。
峠を攻めることはしたことがないですが、しっかりグリップしてくれるので不安な感じはありませんし気持ちよく峠を走る分には問題無し。AC10に比べてしっかり止まってくれるし接地感も柔らかく安心できましまた。
何度か前の車両が急ブレーキされたことがありましたがパニックブレーキでもEDRのABSとビーラバーでしっかり止まることができました。
AC10ではドライでも雨の日並みに滑って全然止まらなかったですし、そもそものタイヤはなんで公道走行可なのか疑問に思ってしまうほどです。
お安い
ビッグオフ向けで18インチホイール・タイヤ幅140のリアタイヤは大抵1万円を超えます。
しかし、このタイヤはお値段を見ればわかりますがお安いです。
リアタイヤ8000円きっていますし、前後合わせても1.2万円ちょい。代理店の木下電機さんいはく、ビッグオフ用にブロックパターンが最適化されてるとのことですので安心して履けます。
ドロドロもそこそこいける
千葉のドロドロでもなんとか進む感じがありました。
ツーリストと比べてドロドロにも強い印象ですが、そこまで大きな差は感じませんでした。ブロックは決して高くないので、そこそこといった感じ。
ブロックの角が丸くなっても戦闘力は大きく下がらなかった
驚いた事として、タイヤの減りに比べて性能はそこまで変わらないように感じたことです。
もちろんブロック角があるときに比べたら多少登らないかなという感じはしますが、それ以降今まではそこまで大きな違いは感じられません。
これは僕の勘違いかもしれませんが、このタイヤはブロックを地面に刺して推進力を得るのでなく、タイヤ全体を潰してツーリストのように面で走る感触があります。なのでブロックの角や高さが減ってもある程度グリップしてくれてるのかも。特にオフ車としては重い僕のEDRだとしっかり潰せてるのかもしれません。
タイヤ交換しやすかった
タイヤ交換しやすさは地味に嬉しいです。
このタイヤは適度に固く、適度に柔らかいので交換しやすいと感じました。
詳しくはこの記事で書いてますね
高速も100km/h超えても安心できる
高速道路でも爆走したりしてみましたがAC10の時みたいにブレることもなく100km/hを超えても問題なし。
仮に140km/hくらいで走ったとしてもそんなにぶれないで走ってくれるでしょうね!あくまで、仮に走ったとしたら、ですよ?
僕は制限速度を超えたことは一度もありませんので実際どうかは知りませんヨ ʕʘ‿ʘʔ
VRM-211の悪かったところ
不満もあります。
深いドロドロではきつかった
雨の日の飯能でドロドロを走りましたがドロドロがきつくほぼコントロール不能でした。
これは自分のスキル不足が原因だとは思いますが、ドロドロだと進まないです。もう少しブロックが高かったらいけるかもなぁという感じ。
別のタイヤですが、こんな感じになる道。
…ドロドロではブロックが高いほどよく泥を掻き、ブロックの隙間があるのほど泥が排出されます。
このタイヤはFIM認証を取っている関係でブロックがあまり高くないので仕方ないことなのかもしれません。なのでドロドロでハードな道やコースではあまり向いていないと思います。
タイヤの減りは早い
あくまで比較ででしかないのですが、減りは早いと感じました。
リアは真ん中の溝が消えましたね…
角が完全に丸くなり、手裏剣パターンも半分消えました
ブロックも欠けてますね。
舗装路でもグリップはする反面消耗は早いです。ただこの状態でもそんなに性能は変わらないと感じました。まだまだがれ場アタックいけそうです。
でも一般的にレースで使うならナシかな。
ツーリング用途にはコスパ低い
このタイヤは、消耗は早いけど鬼のようなグリップやドロドロに強いというわけではありません。
なのでツーリングでオンロードもオフロードも、という方が履くとあっという間に美味しいところが吹っ飛ぶかもしれません。特に僕の690は重さとパワーでどんどん削れていきます。ツーリング用(でもオフロードも)の定番タイヤであるMT21のイメージでいると消耗は早いと思います。
そういう意味でツーリング用途(舗装路8割、ダート2割)だと旨味は少ないかも。
このタイヤは買い?
ツーリングでもオフロードメインの方には向いていると思います。柔らかめのタイヤなのでガレ場やウッズもツーリストには負けますが結構グリップしてくれる印象でした。
そして柔らかいのでブロックがかけたり角が丸くなってもグリップが急激に落ちることなく使えています。これはタイヤがいい感じに潰れてトラクションがかかっているからかもしれません。
…この辺りはツーリストに似た印象をもちます。
ブロックがこの状態でもまだまだグリップするしアタックもいけるのでこの様子だと2000kmくらいまではいけるかな。といった印象でした。
ただ消耗はAC10と比較するとかなり短いので舗装路メインのフラットダート用途だとちとモッタイナイかもしれません。
そして、舗装路はほぼ走らないで性能を求めるなら他の特化したタイヤの方が戦闘力は高い。となるとこのタイヤを選ぶシチュエーションがやや難しいかなという感じはあります。
安かろう悪かろうではなかったので、買い!と言って良いと思います。
個人的に感じた今までのタイヤ戦闘力を比較
タイヤを評価するのは素人には難しいですが、なんとなく頭の中での順位を発表します!
フラットダート
いわゆるツーリングマップルに載ってるフラットダートと呼ばれる道では以下です。
ツーリスト > ビーラバー > AC10 > サハラ3
ツーリストとビーラバーは柔らかく安心感がありAC10はかなり硬くすぐ空転すると感じました。ただどれも慣れれば走れると思いますしデュアルパーパスタイヤのサハラ3でもそこまで性能差はないかなぁという感じ。そもそものフラットダートで攻めたりしないので…
ツーリストが一番転ばない安心感がありました。
ガレ場やウッズ
岩がゴロゴロしてたり深い轍や急坂がある道や、木の根っこがあるウッズ。
ツーリスト >ビーラバー >>>> AC10 >> サハラ3
ツーリストの得意分野です。AC10では滑って登れない場所もぐいぐい吸い付くように登るので笑いが出ます。ビーラバーもそこそこ進んでくれる印象。
AC10は固くて滑る印象がありますが、それでもデュアルパーパスタイヤのサハラ3よりはマシです。
ドロドロマッド
水散布後バイクがたくさん走って練られたドロドロや雨が降ったあとのドロドロの道。
AC10 >> ビーラバー > ツーリスト >> サハラ3
個人的には一番泥を掻いてくれたのはAC10でした。ツーリストはブロック間が狭いので泥の排出性が悪いと聞きますが、ビーラバーと比べてそこまで違いがあるようにはかんじられませんでした。これは僕の腕(開けられない)せいかもしれません。
舗装路・高速道路
市街地、峠道、高速道路。
サハラ3 > ツーリスト > ビーラバー >>>> AC10
デュアルパーパスタイヤ最高です。ただツーリストでも気持ちよく走れますし高速性能もそこまで悪いことはないと思ってます。AC10は本当に危険。
ブロックの減り
ブロックの減り方。
サハラ3 >>> AC10 >> ツーリスト > ビーラバー
寿命はさすがデュアルパーパスタイヤ。最初から結構な距離を走ってますがまだまだ使えそうです。AC10も比較的硬い印象。ただ、山が低くなって性能が落ちるまでは早かったので、低い性能状態が長く続く感じ。
…大体こんな感じです。トータルバランスで見るとツーリストかなぁという感じでした。
他の選択肢も…
今回試したVRM-211はベーシックでフラットダートでも使える”耐久性があると言われているタイヤ”です。がもう少し走破性をあげたタイヤもいくつかあります。
性能重視のVRM-175シリーズ
175よりさらに性能重視のGNCC Tackee
211ですらこのスピードなので上記二つは一瞬なのかもしれませんね。
…耐久性が下がるのにお値段が上がる。これいかに。
まとめ
タイのビーラバー VRM211シリーズは寿命はやや短めだけど性能は結構使えるタイヤでした。
逆にいえば尖った性能がないので211はレースには向かず、かといってツーリング用途でも消耗が早い。1300kmくらいで4部山なので2000kmくらいまでつかえるかな?
お勧めしたい人は林道ツーリングメインでバイク遊びしている人です。値段は安く本格的にオフを楽しむなら一度試してみてもいいのではないでしょうか。
ただ個人的には林道ツー用途ならリヤタイヤはツーリストの方が寿命や戦闘力で軍配があがると感じました。トライアルタイヤとブロックタイヤで比較するのは酷ですしツーリストの方がお値段が1200円お高いので公平ではないですが。。。
…最後に思ったけど、250ccだともう少し寿命が長いかも!?
「林道遊び用に安くても性能がいいタイヤを探している」ならVRM-211シリーズ、いいと思います。
こんな感じ。