こんにちは。ぼっちバイカーです。
ちょっと前にこのニュースがTwitterで流れてきました。
YAMAHAのフラッグシップモデルであるVMAXが生産終了するとのこと。
・・・
多くの人にとってこのバイクは「高い」「重い」「速い(直線)」「憧れ」「フラッグシップ」みたいなイメージが強いかもしれません。でもこのバイクは僕にとってはそれだけではないんです。
なんと言っても僕がバイクデビューしたのは何を隠そうこの「VMAX」だったのですから。。。
・・・
今回はVMAXに関する思い出をこのブログで書かせて下さい。
いつもの
「オフロード楽し〜!」
って感じではないです(真顔)
ポエム要素しかないのでご注意を。。。
でもオフローダー関連の写真が圧倒的な僕のブログでは珍しく100%オンロード写真なのも見どころです!
僕のバイクライフはVMAXで始まった
僕はYAMAHA VMAX1200に乗っていたことは既に何度かブログでも書いています。まぁ大型バイクが初めてのバイク、というのは今の時代そんなに珍しいことではないと思いますがつい自慢げに話してしまいます。「いつか乗ってみたいじゃじゃ馬バイク」と呼ばれるVMAXが最初のバイクだなんてなんだかかっこいいなぁって←
バイク免許を取ったのは社会人になってから
もともと社会人になって数年経つまではバイクには一切興味がなかったのですが、たまたま大学時代の友人と飲んだ際にバイクの話になりオールの果てに酔っ払ったその足でバイク教習所の門を叩いたのでした。
「免許取るなら一気に大型免許取った方がいいよ」
これが酔っ払いながらに覚えていた言葉だったので中免・大型を一気に取得するプランでお願いしたのでした。綺麗な受付のオネーさんが
「普通は中型をとってから大型を取るのものなので一気に取るということができるか確認しますね(にっこり)」
と愛想笑いを浮かべながら調べてくれたことは忘れもしません。
一気に取ることができれば卒業試験は一度でOKですし免許センターへも一度行けばいいのですから。お金に少しでも余裕があるのなら大型もセットで取得することをお勧めします。なんて言ったって「世界のバイク全てに乗ることができる免許」ですから。
友達の友達からVMAXを譲ってもらえることに
教習所に行くことを決めてから大学の友人にお願いしてバイク屋さん巡りをしました。
友人の車でレッドバロンやYSP、Kawasakiのショップ、スズキワールド、ホンダドリーム、ハーレーも見に行きました。車の中では友人のバイク雑誌を読みながらバイクについて勉強したのでした。・・・今考えるとすごく楽しい時間でしたね。至れり尽くせりで色々教えてくれた友人には感謝しかありません。
・・・ただ予算もあまりなく新車ではバイクは買えそうにないことがわかりました。というか、教習所だけで20万近くかかりバイクに回すお金はあまりなかったのです。僕はアメリカン系が好みでドラッグスターを見ていたのですがそれでも30万円くらい。友人に相談したところ、「友人の友人が大型バイクを手放したがっている」と教えてくれました。
・・・それがVMAXでした
とんとん拍子で話が進み14万円+車検、各種フルードやタイヤ、点検代金で譲ってもらえることに。
友人の家に届いたVMAX君の写真が送られてきた
この写真を見ながら教習を頑張っていたんです・・・
免許を取るまでまだ時間がかかるのですがどうしても我慢できず、友人に家まで持ってきてもらうことにしました。
友人から説明を受けつつ、教習所のCBとは違う「本物のバイク」感を強く感じたのを覚えてます。
このおっきなエンジン!!
まだ免許は持っていないので公道には出られませんがバイクにまたがってエンジンをかけてその大きな音にビビりすぐにエンジンを止めることを毎日繰り返す日々でした。夢の中で何度VMAXに乗ったことか・・・。
そして教習所の最終試験も無事終了!!
やったぜ
免許センターへ行きバイクの免許をゲットし、帰宅後に晴れて僕はライダーになったのでした。
彼女に撮影してもらったバイクとの初ツーショット(ヤマハなので青)
嬉しくて最近会っていなかった友人に会いに行ったり、当時の彼女の職場までバイクで遊びに行ったり、行動範囲が一気に広がりました。あ、その彼女は今の嫁です。
バイク乗りならわかると思いますが、車ではなかなか感じることが難しい相棒感や自由さに感動。今もそうですが当時もかなり熱心にバイクにはまっていました。僕の輝かしいバイクデビューはVMAXとこんな感じでスタートしたのです。
・・・今でも忘れられません。
VMAXとはたくさんのところへ行った!
このころはまだ結婚していなかったり、夜勤の仕事もあったので平日休みや3連休も多かった。なので暇を見つけては VMAXでツーリングしたりしていました。
最初こそ教習車の3倍の排気量や車重に圧倒されつつも、慣れれば大したことはなく街乗りや通勤でも使うほどでした。(1ヶ月ほどやって通勤はストレスがたまるのでやめた)
ディズニーシーの周遊したり
写真をケータイでパシャパシャしたり(これらの写真はiPhone3Gで撮影しました)
貧乏下道トコトコ野郎だったので下道で山梨のじいちゃんちに行ったり・・・
じいちゃんち
あ、EDRでもじいちゃんちは行ったなぁ
今見てもかっこいいよ
こんな場所にも行ったり・・・
・・・どこかって?
ひぐらしのなく頃にの舞台の岐阜県白川郷!
真夏でクソ暑いのにバイクも火鉢みたいでくそ暑くて地獄みたいだった
新潟県にあるじいちゃんちの近く。奥の橋がかかっている岩は弁天岩。昔はよくそこから海へダイブさせられたっけな・・・
一人で遠くまで来たなぁとか海を眺めながら感傷に浸ったり・・・
長距離でも楽しく走ることができる最高の相棒でした。どこへ出しても恥ずかしくない圧倒的なパワーは初めての知らない場所でも自信を持っていられる理由になったし、重い車体は長距離走っていても疲れない。タンク容量は15Lだったので150kmチョイで給油しなきゃいけないですがバイク初心者の僕にはこまめな休憩ができるいいきっかけでした。
VMAXってどんなバイクだったのん?
VMAXといえば何を思い浮かべますか?
直線番長!
VMAXと言ったら直線番長。というイメージがあると思います。
VMAXには国内版と逆輸入車があり、逆車だけにはシステム「Vブーストシステム」が付いていました。これは空気を吸うキャブレーターがある回転数を超えると合体して巨大なキャブになり大量の空気を吸うことで爆発的なパワーを引き出すシステム。こういうのっていいですよね!バックトゥザフューチャーのデロリアンが140km/hでタイムトラベルできるようなやつ。燃えます!
僕が乗っていたVMAXは北米モデル。つまりVブースト付きでした。
話通り、アクセルを開けて6000回転まで行くと、今まで「ドロドロドロドロドロドド」だったエンジン音が「クワァーーーーン」という甲高い音に変わり脳みそが吹っ飛ぶほどの加速が味わえるのです。
これが病みつきでストレスがたまると私有地でVブーストかましてスッキリして寝るのが日課になるくらい(比喩)
新しいVMAXもファンネルで擬似Vブーストが付いている
もちろんSSと比べたらSSの方がスムーズに効率的に素早く加速するのですが、はっきりってVブーストの方が加速感というかアトラクション性がありました。脳汁が出流ほどの命の危険を感じ、急に止まれない貧弱ブレーキということも相まり、危い加速がたまらなかったのです。
自制心が強くない人にはぜったにVMAXに乗ってはいけません。
意外と峠道も楽しいのもVMAX
アメリカンバイクのようにフットペダルやブレーキペダルを削ることなくある程度傾けることができるので慣れてくると峠でも結構楽しめます。もちろんSSのようにパタンパタン倒すことは難しく、大きなボディアクションや力で御する必要がありますが操っている感があって好きでしたね。
あれここは
前に長野のツーリングスポットでいきたいと言っていた志賀高原道路ですよね。ここは知っていたのかぁ。知らなかった。。。
地図も観光地も一切調べずに思いのままに東京を目指した道の一つにすぎなかった。というか道に名前が付いていることすら知らなかった。。。
天気予報を一切調べないので濃霧で数十メートル先が見えない恐怖を体感したり・・・
道を間違えて富士山5合目まで来てしまったり・・・
まっすぐな直線でバイクを撮影していたら一般乗用車のドライバーに叱られたり・・・
突然海に出て感動したり・・・
無駄に伊豆半島の一周したり・・・
楽しかったなぁ。たくさん走ったなぁ。
僕のVMAXは旧型です
今更ですが、僕のバイクは今回生産終了となったVMAXの旧世代のものです。新型は定価230万円だしとても手が出ませんが旧型は中古でも割と手が届くのですよね。
端的に言って旧型のVMAXは昔の設計・技術でした。
エンジンパワーを支えることができないやわなフレーム、ブレーキもダブルディスクとはいえ300kgを超える重さの前では役立たず。加速はするけど止まらない未亡人製造機としても一躍かったのではないかと思うほど危険でした。エンジンも1200ccなのでガンガン熱くなり巨大なラジエーターファンでもどうしようもない。エンジン温度が上がりすぎるとすぐにエンストしたりもした。もうね、おバカなバイクなんですよね。
でもその分プリミティブなバイクの楽しさやバイクを操る楽しさを学べた。ちょっとじゃじゃ馬な方が乗りこなせた時の達成感もあるんだなぁというのもこの時知りました。
新型だとこれらが改善されていると聞きます。中身は別物ですし最高のテクノロジーが使われているとも。羨ましかったしいつかは僕も新型を・・・と思っていたのですがまさか僕が買う気になる前に生産終了になるとは・・・。
僕にとってバイクの原点はVMAXなのでその原点のバイクが生産終了となるのはなんとなく寂しい。
次にVMAXの名前をつけて販売することがあるのなら、もう少し安くて「じゃじゃ馬でバカみたいに貧弱なシャーシやパーツにバカみたいに強力なエンジン」みたいな滅茶苦茶なバイクだといいなぁ。軽くて速いのは一番ですが厨二病前回なダミーダクトやダミーパーツがふんだんに使われた厨二バイクカテゴリはヤマハさんには作って欲しいなって。
VMAXではぼっちだけでなくマスツーリングもしたんだよ
ぼっちがほとんどでしたが、たまにマスツーリングもしたなぁ
D-トラッカーかっこいいよね
グラディウス!
しかも雪の中!
転んだら起こせなかっただろうなぁ・・・
20170/2/23追記
この時一緒に走ったグラディウス乗りの友人が僕のブログを読んでくれていたようで、当時アップした動画を教えてくれました!
・・・あれ、雪山でイゴイゴしているのみると今と変わってないと思ってしまったけどきっと気のせい。
なお彼もまた結婚してバイクを降りてしまったが最近バイクの虫が疼いているとか・・・これはこっちに引きずり込むしかないですね(にっこり)
ベトナム時間のせいで免許更新できなくて福島に一緒に行けなかった鈴木くんと中禅寺湖へ行ったり・・・
なのに朝から一人で布団を抜け出して走ったりww
最高だぜ
朝日を見に早起きして峠を走るなんて贅沢・・・
なお、その後ゆっくりホテルに戻ったらまだ鈴木くんは寝ていたな・・・
スマホじゃなくてこのころからカメラやっていれば今頃はプロカメライダーだったのに・・・
鈴菌メンバーで福島に日帰りで行ったり・・・(黄色がスズキ、赤はホンダ)福島に夕方の6時にいることに軽く絶望したなぁ。翌日仕事だったし・・・でもそれもいい思い出なんですよね。
VMAXで色々な整備をした
中古で状態もやれていたため、メンテナンスも色々やりました。
休日はしょっちゅうバイクをいじってた・・・
キャブの同調とかもチャレンジした
バッテリをUPS用のバッテリに交換してみたり、アクチュエーターが故障して原因特定までを自分でやって交換したり、たくさん押しがけしたり・・・。本当に楽しかった。
VMAXは人気車種だったので当時もたくさんのノウハウやナレッジがあったりしたので素人でもいろいろ整備できましたね。でもオイル交換とか10000キロくらいやっていなかった気が・・・。
洗車もしっかりやってた!
本当に大型バイクでしたがユーザーフレンドリーでいいバイクだったよ。
そしてお別れ・・・
重くてパワーが怖いと思うようになったのと、どうしても欲しいバイクができてしまい、1ヶ月悩んだけど思いが変わらなかったため乗り換えとしてVMAXを手放すことに。
レッドバロンでパワーチェックしてもらったりしつつ
さよなら、VMAX。
ついにお別れ。
結局乗ったのは約2年間。その間の走行距離は約2万キロでした。バイクの楽しみを教えてくれ、色々な経験をさせてくれました。僕の中でのオンロードバイクの選び方は今もVMAX基準で考えてしまいます。
VMAXに乗れてよかった
僕は旧型とはいえVMAXに乗ることができてよかった。
VMAXというちょっとバカなバイクのお陰で楽しいバイク生活をスタートできたし、そのおかげで現在もこうやってバイクが好きでいられるんだと思っています。過去にも書いたかもですが僕はバイクはかっこいいと思うマシンに乗りたいし便利さだけなら車でいいと思っています。かっこいい愛車で色々な所でいくことが何よりバイクを楽しむこつだと僕は思っています。
もちろん競技性を追求したりする場合には向かないですが、まったりドカドカ走るならVMAXというおバカなバイクがすごく楽しいよって。
今は軽さ命のKTMに魂を売ってしまったけど、僕のバイクのルーツはいつまでたってもVMAXだと思います。
その状況を表すならば・・・
VMAXのことを忘れないけどオフロードバイクで遊ぶ意志を持つセイバーさんはどこか他人事には思えないのです。。。
冗談交じりですが、VMAXのニュースは非常に残念でした。また何かしらの形でVMAXが復活してくれたら、それほど嬉しいことはないなぁと思っています。
軽くてパワフルなバイクはMTシリーズかKTMに任せて、VMAXみたいなおバカででも面白いバイクを所望します!
激寒ですがこんな感じ。