KTMディーラーで1年点検を受けて本当に良かったと思った話

こんにちは。ぼっちバイカーです。

KTM 690 ENDURO Rを購入してから一年が経過し、走行距離は9300km。先日、一年点検を受けて来ました。

結果から言うとディーラーで見てもらって本当に良かった。

流れは?

僕は新車でバイクを買って一年点検を受けたことがなかった為初めての点検でした。

フツーの国産バイクが行う一年点検との違いは書くことはできませんが、僕は以下の流れで一年点検を実施しました。

  • ディーラーから点検を受けるようハガキが届く
  • メールで点検内容と概算を出して頂くよう依頼
  • ディーラーへ出向き最終的な点検メニュー決定
  • 1週間ほどバイクを預ける
  • 点検結果や今後のメンテナンススゲジュールを確認しバイク受け取り
  • 大勝利!

点検メニュー

以下の記事で、マニュアルに記載されている点検や交換品の一覧を書きました。

【納車からもうすぐ1年】やらなければいけない事とやりたい事と

結構項目が多くて本当に全部やるのかなぁと書いていましたが実際聞いたところ、僕がお世話になっているディーラーでは全ては実施しない。との事でした。察するに、全て実施する場合は点検費用がかなり跳ね上がってしまい、高すぎる!とクレームが来てしまうからなのかなぁと。

つまり、できる範囲での点検と最低限した方がいいパーツだけ交換する感じ。もちろんお願いすればマニュアルの項目全て対応いただくこともできると思います。

前置きが長くなりましたが僕がディーラーさんと相談したり悩んだりしつつ最終的にお願いしたメニューは以下です。

種類 内容
1 ・オイル漏れ・エンジン異音 振動・加減速 アイドリング・クラッチ動作・バッテリ計測・スプロケット・チェーン調整 給油・左右レバーグリスアップ・F/Rタイヤ・サスペンション作動・サスペンションオイル漏れ点検・サスペンションセッティング・クーリングファン動作・各種増し締め・灯火類点検・テスト走行 洗車 WAXがけ・エアフィルター交換
2 ・クラッチOIL交換・FブレーキOIL交換・RブレーキOIL交換
3 ・燃料ポンプフィルターキット交換

1はディーラーの標準的な一年点検の内容。

2が標準点検作業の一連でやってもらえる(追加工賃がかからない)作業

3が点検とは別に工賃がかかる作業です。

1: 標準的な点検

特に言及することはないですがマニュアルの項目の最低限の内容で工賃は固定。

1つだけ書くとすれば、エアークリーナー(ペーパーフィルター)の交換が含まれていますが、オフロードを走るなら純正のペーパーよりもスポンジの方が良いのでパワーパーツのスポンジフォームフィルターへ付け替えてもらうようお願いしました。

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自分でもできるけどせっかくだしね!

2: 追加作業(追加工賃かからない)

ブレーキとクラッチのフルード類交換をお願いしました。

工賃がかからないということが大きいですが690ではクラッチがミネラルオイル、ブレーキフルードはDOT5.1(か4)なのでちょっと入手が大変、料金も市販と見比べても同じくらいだったのでお願いしない手は無いという感じです。

すでにフルード関連は真っ黒だったのでそろそろやらなきゃと思っており、ディーラーさんからも「パーツメーカー(マグラ、ブレンボ)からも一年で交換するよう言われてる」との事でしたのでこれは助かりました。

命を預ける部分なのでこれからも毎年お願いしたいですね。

3: 追加作業(工賃発生)

燃料ポンプの前にあるフィルターの交換です。

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フィルター交換だけで工賃は結構します。具体的には書けませんがAmazonプライム2年分くらい?

なんでフィルター交換でそんなにかかるのかというと、EDRではガソリンが入っている燃料タンク内に燃料ポンプとフィルターがあり、この作業をするためには一度リアフェンダーをごそっと外してからガソリンを抜く必要があるから。

かなり大変です。

燃料ポンプは690シリーズの弱点と言われており、故障したら保証でどうにかとも考えました。が2年以内に発症しなければ自分持ちだしポンプは五万円以上します。

燃料タンクキャップがアホなので、過去に給油の時に砂が入ってしまったこともあったし…

という事で悩んだけれどもディーラーさんとのお付き合いだしオススメを断るほど僕は知識はないので素直にお願いすることに。

今回見送った作業

以下は今回提案を受けたけど作業を見送った内容です。

  • バルブクリアランスの調整
  • ツインスパークプラグの交換
  • クーラント交換

バルブクリアランスの調整をしなかったのはメカニックさんにエンジンの音を確認してもらい、まだしなくても大丈夫だろうという判断をしてもらったから。(まだ大丈夫だけどちょっと怪しいとも言われた)

実はバルブクリアランスについてお世話になってるディーラーさんではマニュアル通りではなく今まで培って来た経験から独自の調整をしているとの事なのでその辺も合わせてディーラーさんにお任せしようと思っています。

ツインスパークプラグは直ちに交換するべきということもないが劣化はしているとのこと。特にパワー不足も感じないし多少劣化して性能が落ちていても690のパワーは使いこなせいないので交換を見送りました。

クーラントは最近自分で交換したのでこれも見送り。

www.botti-bk.com

一年点検は1週間ほどで完了した

作業は他の点検が入っていたり、パーツ取り寄せもあるので1週間から2週間ほどかかると言われていました。

が実際には1週間で完了連絡が来ました。

平日でしたが仕事を早く切り上げてディーラーへGOします。

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到着!

一年点検を受けた結果

お店に入ると忙しそうにしていた担当の方が出迎えてくれ、バイクを入り口まで引っ張って来てくださいます。

そしてバイクを見ながらざっくばらんに今回の点検結果や僕の不安からカスタムできるか相談やら質疑応答タイム。

…ちなみに彼は僕のブログの事は知っているようですが気にせず書くスタンスですので、決してお店の回し者ではないです。

で、タイトルの通りやっぱりお任せして良かったと思いました。

経験がないとわからないことがバイクでは多くあるので僕のような素人では同じ作業をしても気づくことができないことを沢山見つけ報告して下さいました。

全ては書くことが難しいですが、特に気になったことなどを中心に。

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自分のバイクのことなのでついつい一人で盛り上がってしまいます

ブローバイガスによるオイルがたくさん溜っていた

ブローバイガスというのをご存知ですか?

ブローバイガス – Wikipedia

ブローバイガスは、燃焼行程で高圧となった排ガスや未燃焼の混合気がピストンとシリンダーの間隙からクランクケースに漏れ出したものである。

エンジンからブローバイガスが出てきてそれが冷えてオイルになるんだとか・・・

で、このオイルがエアーインテークフランジに結構たまっていたようです。

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燃料ポンプのフィルターを交換するためにガソリンタンクの作業をしたついでに外してチェックしてくださったそう。

このフランジをひっくり返したら、300ccくらいオイルが出てきたそうです。

設計的にブローバイガスが出ないようになっている設計なので正しい動作ですが少しオイルが多いとのこと。LC4のオイルが減る原因としてもしかしたらこれが関係しているのかもしれません。調べた感じ、エンジンを回さないと未燃焼のガソリンが気化するようですし「アクセルを開けてない方がオイルが減る」という体験談とも一致します。

素人考えですしもっと原因や起きていることは複雑かもしれませんが・・・

なんにせよ自分ではチェックすることができなかったですし見てもそれがおかしいのかどうかという判断ができないためお願いして良かったポイントでした。

燃料フィルター真っ黒・・・

追加作業としてお願いした燃料ポンプのフィルター交換作業。

Dropped it down my KTM 690 Gas Tank

これ

交換後の古いフィルターを頂きました。真っ黒でした。

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これがどのくらいのレベルなのか僕には判断できませんでしたが交換しないとあかんレベルらしい。

確かに中のフィルターだけでなく内側のプラスチック部分や入り口部分には黒いカスが付着していましたしこのフィルターが収められている袋内部にも黒いカスが付着していました。

あ、KTMのパーツだと茶漉しフィルターとセットで6000円弱です(白目)

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ドイツの自動車部品メーカーMAHLE(マーレ)

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型番はKl 97

型番でググったらアメリカのアマゾン.comで該当のフィルターを発見した。

https://www.amazon.com/MAHLE-Original-KL-97-Filter/dp/B0068O6L7I/ref=sr_1_1?ie=UTF8&qid=1480871080&sr=8-1&keywords=kl97

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$13.52だってよ

なおイギリスの僕らの味方Rally Raid Productsでも売ってます。
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ステンレスのイヤークランプ2個付きで £25.20

茶漉しフィルターは頑張って使い回し、フィルターだけ安く変えるなんて作戦もアリ?

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フィルターセットの茶漉しフィルター

細かいゴミが無数に引っかかっていた・・・

ディーラーさんからは「ガソリンタンク内には明らかに”砂っぽい何か”がちょっと(控えめ)見えたりしましたw」とのこと。

交換をお願いして良かった。。。

ぶ・ん・か・い !

元を取る?ために分解してみました(意味不明)

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ニッパーでばちばちやっていきます

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プラパーツを外したよ

ガソリンの匂いがどんどんキツくなってきますが気にせずに黒くなったフィルターの根元をぶちぶち切っていきます

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TORETA!

触った感じは厚めのろ紙って感じでしょうか。フィルターの中身ってこうなってんだなぁ。

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高いパーツや工賃はこうやってブログのネタとして美味しく消化

構造は単純だし、燃料タンクさえ開けられれば次は自分でやってみるのもあるかなぁって思った。イヤークランプだけが課題。

エアーフィルター(ペーパー)は交換が遅すぎた

一年に一回交換するペーパーフィルターはこれです。

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デデん!

もともとビスカス式という紙に特殊なケミカルを塗布したこのフィルターはゴミをキャッチするの能力が高い代わりに使い回しはできないので交換が必要なアイテム。オフロード走行のような砂埃が舞ったりする大量の砂やチリの中での使用にはあまり向きません。

変えなきゃかえなきゃと思いながら結局一年使ってしまったのですよね←

結果、

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デデん(黒い・・・)

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デンデン(オイルがしみてる・・・)

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デンデデン(黒いよね?)

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パラパラしても黒い

ディーラでも「エアーフィルターは交換がちょっと遅かったかもしれませんね。エアーインテーク内に砂とが結構(控えめ)びっしり付着していました」と言われてしまいました。

やっちまったぜ

ただ、ペーパーフィルターのどこから砂が入り込んだのかは謎。砂みたいな大きい粒子でも紙を通過するの?それともフィルターの周りから入った?(横から入り込んだ形跡はないと言われた)

ペーパーにはオイルもべったりだったしいずれにせよ交換が遅かったのは間違いない。

EDRでオフロードやってる人でペーパー使っている人は早めに交換しよう。(鉄の意志)

なおまたペーパーフィルターにするとすぐダメになる未来が見えたので僕はこれに変更しました。


KTM POWER PARTSKTMパワーパーツ/フォームエアフィルター
KTM POWER PARTSKTMパワーパーツ/フォームエアフィルター 690

スポンジにオイルを塗布するやつ。オイルは持っているのでいつでも使えます!!!

引き取り後さっそくチェックしてみましたがいい感じです!

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デン

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デデデン!

ぶ ん か い ! !

ということでブログのネタとして美味しく消化するために、使用後のペーパーフィルターを分解してみました。

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ビラー

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見事にみんなそこの方に黒い砂が・・・

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しかもオイルが染みていてちょっとベタベタします

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もっと早く交換した方が良かったね・・・

次は気をつけよう(戒め)

エンジンの調子は?

エンジンの調子って鈍感な僕はわかりません。このあたりも良い車両からヤバイ車両までいろいろ乗っているKTMのプロに実際に乗って診てもらえるというのは非常にありがたいです。

テスト走行してもらった限りだとエンジンのレスポンスやパワーは問題なし。

なんでもバルブあたりが真っ黒だったようで、できる限り煤を拭き取ってくれたとのこと。アイドリングはでのエンジン回転数は点検前より高くなったよ、とのこと。

とのことで安心してこれからも乗ることができそうです。

暖機運転について聞いてみた

暖機運転ですが、ディーラーさんからは「不要」と断言されてしまいました。

理由として言葉を失念してしまったのですが、油圧がエンジンを開けて油圧をかけないと意味がないとのこと。

なので「暖機運転」でよい。

ということでした。

これをどう考えるかは皆さんの解釈にお任せ致します。

www.botti-bk.com

上記記事では暖気は必須と書いたので加筆しておきました。

次回の点検は?

次の点検は来年の24か月点検です。

今回見送ったスパークプラグとバルブクリアランスもやりましょうね。ということだったので今からちょこちょこ積み立てしておこうかなぁと思います。

KTMディーラーで見てもらってよかった

まとめです

点検内容と工賃を見て僕は最初、「やや高いかなぁ」という感想でした。なぜなら僕でもできる作業が多かったから。しかし実際には規定項目にない、複合的な点検や清掃を行ってもらえましたし、短い期間だとは思いますがじっくり診ていただく良い機会でした。

バイクの構造や作業を体系的に理解している方なら問題ないのでしょうが僕のように「正しいかどうかの判断がつかない」人間は点検なんてできない。ということを痛感した瞬間でもありましたね。

あまり項目は多くないとはいえバイクを分解してプロにチェックしてもらうことで問題を未然に防げたり現在のバイクの状況を知ることができるというのは素人には非常に助かりますし安心してこれからもバイクに乗れそうです。

そういう意味でもバイク、特に外車を買うときに一番大切なのは信頼できる店との出会いなんじゃないかぁとみんなが知っている当たり前のことに気づくことが出来たのでした。

長くなりましたが無事点検も終わり!また一年間、KTM 690 ENDURO Rを楽しんでいきたいと思っています。

こんな感じ。

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