こんにちは。ぼっちバイカーです。
はてなブログの 今週のお題「プレゼントしたい本」 という企画に乗ってエントリを書いてみようと思います。
普段こういうお題は無視していたのですが、今回はこのブログを始める前から「いつかこのブログで紹介したい」と思っていた本があり、このタイミングで紹介する事にしました。
もちろん、バイクの本です。
バイクの魅力を伝える事が出来る本なのですが、この本を紹介するためには少しだけ昔話をする必要があります。
昔の話
僕はバイクの免許を中免と併せて大型も一発で取得しました。理由はVMAX1200に乗るためです。
そして免許取得後は中古VMAXで2年間でいろいろな場所へ行き、バイクライフを楽しみました。
いい思い出!
しかし有り余るパワー、止まらぬブレーキ、故障が頻発、そして300kg近い車重が辛くなり、軽くパワーのないバイクとして調査した結果、KTM 200 Dukeの2012モデルを新車購入したのですよね。
軽い、よく曲がる、よく止まるいいバイクでした。
VMAXも200Dukeも僕は基本一人でツーリング。まさにぼっちバイカー。たまに友人と走る事もありましたがほとんどソロ。そのおかげで行きたいところへ行けましたしバイクの身軽な感じが最高に好きでした。
知らない人とのツーリング
そんな中で一度だけ、知らない人達と走るツーリングに参加した事がありました。KTMディーラーさん主催のツーリング企画でハンバーガーを食べにちょろっと走る感じのもの。
人見知りな僕は参加を決めたはいいけど緊張して前夜はよく眠れなかったのを覚えています笑
そして緊張したままツーリングはスタート。
当時はこんなにKTMが集まって感動したっけ・・・。ちなみに←はぼく。
なんと当時の動画がありました!僕はどこでしょう笑
人生のバイブルたりえる本?
緊張のままハンバーガー屋さんにつき、2テーブルに分かれます。
そこでご一緒させて頂いたのが、すでに定年を迎えいわゆるセカンドライフ的な感じのご夫婦。今回夫婦別のバイクでツーリングに参加されていました。
旦那さんはKTM 690 Duke 。奥様は…国産のネイキッドだったかな?記憶が…
話を聞くと旦那様はもともとバイク乗りだったが奥様は結婚した後からバイク免許を取得したとらしい。
バイクの車種は忘れましたが、このお二人に僕はある相談をした事は今でも忘れません。
僕「妻がバイク嫌いなのですがどうしたらいいのでしょうか」
今もですが当時もバイクには反対していた嫁をなんとか懐柔できないかと悩んでいた僕としては、夫婦でバイクを楽しむなんて夢のまた夢だったのです。
すると、、、
叔父様「本を読ませただけだよ」
ほ、本?!
この本は落語家の方が執筆されたエッセイのようなもので、バイク乗りはもちろんだけどバイクを知らない人が読んでもバイクに乗りたくなる、バイクの魅力の全てが詰まっている人生のバイブルなんだよ。
とのこと。
バイクの本、と聞くと速く走る峠テクニック集や整備をするためのノウハウ本。また新車や名車の特集やツーリング場所の紹介などがある雑誌などが思い浮かびます。しかしこの本はエッセイ。今でいうとライフスタイル本ってヤツですかね。
バイクに乗った事がない人にバイクの魅力を文字で伝える事ができる本というのはかなり気になります。
影響を受けやすい僕は本のタイトルをiPhoneのメモに残しておき、
・・・そのまま本の事をすっかり忘れてしまいました。
だって、この日はこのあとに同じDuke乗りの人と出会い話が盛り上がっちゃったのです。仕方ないよね。仕方ない。
そして時は経ち…
2013年の夏に峠で事故を起こし、ちょうど子供が産まれるタイミングだったこともありバイクを降りる事に。。。
・・・さらに月日は流れ、2年後の2015年の夏。
ふと昔のiPhone4を音楽プレイヤーとして活用するためにデータ整理していたところ、例の本のタイトルが書かれているメモを見つけたのです。見つけてしまったのです。
そこにはこう書かれていました。
メモ「本 おすすめ タイトル:バイク」
僕「懐かしいな。このメモ…」
Google検索でタイトルを調べると予想通り、たくさんヒット。
“バイク”なんていうタイトルの本は山ほどありますしこれは見つけるのは無理かなぁ。
なんてことを考えながら、落語家の方が執筆者という事を頼りに調べてようやく見つけることができたのです。
- 作者: 柳家小三治
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2005/05/13
- メディア: 文庫
- 購入: 1人 クリック: 3回
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「バ・イ・ク」
中点があったのか・・・これは口頭ではわからんわ・・。
という事でこの本で間違いない。
読んでみた
読んだのは2年後の2015年夏頃なので去年の今頃ですね。
この頃はバイクの話なんて嫁にできる雰囲気はまったくなく、コッソリamazonで購入したのを覚えています。
内容としては、690 Dukeのおじ様が話していた通りの内容でした。
落語家の方というのは 柳家 小三治(やなぎや こさんじ) さんという方。落語は詳しくないですがWikipediaによると以下のような信念を持っているようですね。
柳家の伝統通り滑稽噺を主なレパートリーとするが、師と同じく、「あざとい形では笑わせない芸」を目標としている。落語(滑稽噺)は本来が面白いものなのできちんとやれば笑うはずであり、本来の芸とは無理に笑わせるものではなく「客が思わず笑ってしまうもの」だとの信念を抱いているからである。
落語は一度も経験したことが無いので一度は見てみたい・・・
落語家とはある種「言葉で人にものを伝えるプロ」です。
このプロがバイクの魅力を本一冊を通して語られている、ということが最大のウリですね。
話は柳谷さんがバイクに出会うことから始まり、ツーリンググループを作ったり、某バイク乗りの聖地でツーリングしたりする感じなのですが、バイク乗りなら「あるある」と共感できるバイクの良さを誰にでもわかりやすく書かれています。
たとえばツーリング中に雨が降ってきたときの絶望感や、現地の方に教えてもらった秘湯へ行ったら混浴だった!みたいないたわいもないけど楽しい出来事。
既にバイクを降りてしまっていた僕は、この本を読んで以降ツーリングがしたくなってしまい大変でした笑
この感動を嫁にも伝えたい、と思い本を渡してみるとタイトルを見るや
妻「バイクの本?w 今はいいかなぁ・・・」
と手にも取ってもらえず悲しい思いをしたのは忘れません。
僕はあのご夫妻に大切なことを聞くのを忘れていましたね。
「この本を手に取ってもらう方法を教えてください…」
バイクの魅力を文字で伝える事は可能?
バイク漫画「ばくおん」でこんなシーンがあります。
バイク未経験者に「オートバイの魅力」を伝えるにはなんと言えばいいのでしょうか。
「ばくおん」では「乗ればわかる!」
となっていますね。確かに。
そんな疑問に「この本を読んでみたら?」というのも一つの答えだと僕は思っています。
読めばわかる!
(「乗ればわかる!」より大変ですが…)
プレゼントしたい本
この本はバイクが好きな人なら誰でも楽しめると思いますが、特に「バイクに興味がちょっとある・知り合いがバイク乗りなので彼・彼女の心情を知りたい」みたいな人(悪く言えば”こちら側”に引き込みたい人)にぜひプレゼントしたい本です。
もちろんバイクに乗りたくなるツボは人それぞれです。
雄大な自然の中でキャンプしている一枚の写真で決意を決める人もいれば、サーキット走行を見て憧れる人もいるでしょうし、好きな人がバイクに乗っていて影響を受ける、という人もいるでしょう。
バイクに乗るきっかけの一つとしてこの本はオススメしたいです。
何を隠そう僕がEDR復活できたのは紛れもなくこの本を読んで忘れていたバイクの楽しさを思い出すことができたから。といっても過言ではありません。
一応amazonリンク張っておきます。
- 作者: 柳家小三治
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2005/05/13
- メディア: 文庫
- 購入: 1人 クリック: 3回
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少し古い本のせいか、残り2冊のようですね。
僕は本をあまり読まない人間なので他にオススメの本があればぜひ教えていただきたいです。9/28まではこのお題を募集しているみたいですので、はてなブロガーさんは是非とも!
こんな感じ。
2016/10/28追記
僕よりも非常に具体的でわかりやすい書評エントリを書いてくださってます!