2016/12/13追記
あれから一年・・・。実際に乗ってわかったことやいいところ悪いところをガッツリ書きましたのでぜひチェックしてみてください。
こんにちは。ぼっちバイカーです。
2015/11/22に納車してから2000km程走りました。バイクにも少しずつ慣れてきて、市街地や峠、高速道路、そして林道やダートコースと一通り走ることが出来ましたので2000km時点でのKTM 690 ENDURO Rのインプレッションを書いてみようと思います。
事前のリサーチした情報と比べて実際どうだった?
購入前にこのバイクについて情報をネットやディーラーで集め記事にしていました。
このバイクについてネットで評判や故障について調べてみました。
ざっくりですがこんな感じでしょうか…
- GOOD!
- オフロードなのにパワーがある
- 690ccで138kgと軽い
- 高速道路やオンロードでも気負いなく走れる(高回転域が特徴)
- 林道も問題なく行ける
- オレンジのトラスフレームがかっこいい
- サスペンション・ブレーキ・タイヤが豪華
- ハンドルガード・サスペンションガード・エンジンガードが標準装備
- スリッパークラッチがついているのでエンジンブレーキがきつくない
- ツインスパークプラグでエンジンのかかりが良い
- BAD…
- シート高が高すぎる。910mm
- シート硬すぎておしりが痛い
- トレールでは重い部類なのでがれ場や二輪二足の場所は厳しい
- マシン自体はスピードは出せるが防風機構が無い為ライダーがきつい
- 燃料ポンプの故障
- エンジンオイルにエンジンクーラントが混ざるカフェオレ現象
- 低速でエンストしやすい
今から見返すと結構甘いリサーチだったなぁ(生暖かい目)
やはりバイクは実際に長期間乗って初めてわかる事が多いですね。ネット人のレビューを読んで知ったかぶりしてはいけないと痛感します。よそはよそうちはうち!
KTM 690 ENDURO Rのインプレッション(2000km時点)
自分の大好きなバイクについて細かいことを書き始めたらきりがないので、過去の自分に教えてあげたい以下内容を切り口にしてインプレします。
- 困ったことやトラブル・故障はあったか
- 結局お金はかかるか
- 初めてのオフロードバイクとしてアリか
- このバイクを買ってよかった事を3つ上げるなら何
- 向いているフィールドは
- どういう人が向いているか
なお、僕のバイク歴は以下です。
YAMAHA VMAX1200(2年) → KTM 200Duke (半年) → (空白の3年) →KTM 690 ENDURO R(2ヶ月)
オフロードバイクに乗ったことはいままで一度もありませんでした。
困ったことやトラブル・故障はあったか
KTMと聞けばまずこれだと思います。
先に書いておくと、よく言われている振動でケツが痛いとか、エンストしやすいとかは無かったですね。足つきも身長186cmの僕には問題にならなかったです。
エンジン周り
自分だけでなく、知り合った同じバイクのオーナーさん達の話も聞いた限りでは
「KTM 690 ENDURO Rはめったに壊れません!」
ただし、バイクを気遣ってメンテナンスをすることは前提です。ですのでほったらかしで乗りたい方には向いてないかと思われます。
ディーラーさんによると、エンジンオイル交換は2000-3000kmごとだけど1000kmでもオイルが減っていれば即交換!らしいです。単気筒の690ccなので振動がすごいです。ネジの増し締めもオイル交換と一緒にやりましょうネ!振動がすごいのでネジが吹っ飛ぶこともあるらしいですし、例えばサイドスタンドのねじが飛ぶとスタンドセンサーが反応せずエンジンが始動できなくなるようです。
エンジンオイル量が少ない関係でエンジンは熱くなりやすいのでクーラントも減るようです。チェックしましょう!
あとはガソリンの燃料ポンプ故障が多いようですがこれは運ですね。2年以内なら保証範囲内なのであまり気にしなくともよろしいかと思います。気になる方は燃料フィルターを変えたり清掃したりしてみましょう。
ガソリンといえば、ガソリン口が低いためダートを走ったあとは泥がタンク内に落ちないよう気をつけよう!

画像は拾い物
こんな状況で給油したら絶対アカンですよね!気になるようなら海外のパーツで口の形状を変えることができます。

コケたときの被害が割とでかい
なお、僕は既に左右とも転けてます。
オフ車だし転倒傷は勲章だよね!と言えるのはバイクが傷だけで済んでいる場合の話。
このバイクはプラスチックのハンドルカバーが付いていますが、コケると地面がプラスチックを曲げてレバーに当たります。そしてレバーが折れます!他のオーナーさんも大抵転けた時にレバー折ってますね。
ちなみに、ブレーキはブレンボ。クラッチはマグラという一流メーカーの良品を使っているため、交換パーツはブレーキレバーは6000円。クラッチレバーは8000円です!こけるたびに交換したくないなら、レバーを折る前にアルミハンドガードをつけましょう!KTMのパワーパーツでも10000円ほどで左右付いてますし、社外品でもつくようです。まぁ折れてもショートレバーになるようなものなのであえてそのままにするのもアリかも。

折れたブレーキレバー…
また右にコケるとリアブレーキペダルの爪先にあるペグが地面に押されて曲がり、クランクケースに突き刺さります。他の方の話だとクランクケースに穴が空くとか。。。なぜ右側だけしか被害がないかと言うと、左側のシフトペダルの方は可倒式になっている為です。僕のクランクケースも既に傷が付いていますが何度も転けているとそのうち穴あくのかも…。対策も検討中ですが、まだコケてない方はコケる前にガード類をつけておいた方が傷も付かないしいいかも。

路上での立ちごけの傷…
逆に言えばここだけ押さえればまずは大丈夫!
オフ車なのでこけてもカウルに傷がつくことはありませんしダメージは少ないですのでドンドン転けましょう( ´ ▽ ` )
カスタムパーツの幅が狭い
ただでさえKTMは外車なのでカスタムパーツが少ないのに、690ENDURORは不人気なので年間数10台売れるかわからないくらいらしいです汗
なので日本で手に入るカスタムパーツは実質KTMのパワーパーツとツアラーテック社のパーツ数点だけ。あとは国内の汎用品を人柱として購入して試していくしかありません。
カスタム大好きなわけではありませんが、今後の方向性としてみんな同じカスタムになるのはちょっとツマランです。違いを出すなら、敷居は高いですが海外パーツという手もあります。
低回転域が薄い
単気筒エンジンだとレスポンスが良く低回転域が得意な印象ですがこのバイクは低回転域はかなり薄く感じます。林道などでは坂道発進するときにかなり扱いづらいと感じます。これは対策中です。
高回転域は怒涛の加速だとどこかのページで読みましたが、恐る恐る試した限りでは脳汁が出るほどの加速感ではなかったですススーットスムーズに加速する感じ。昔乗っていたVMAXの脳みそが後ろから出るんじゃないかというほどの危うい加速感がまだ体に染み付いているだけかも。もちろん僕には690ですら扱いきれないので十分です汗
ハンドル角が狭い
ハンドル角がかなり狭くハンドルが全然切れませんでした。ディーラーに相談したところハンドル角を調整するナットを緩めることで対応可能になるようです。
積載量が本当に0
「積載スペースがない」と書かれているバイクは多いと思いますが、さすがに車載工具は積載できますよね?だって”車載”工具ですもの。
ええ。690EnduroRは車載工具は車載できません。
車載工具は携行しましょう。国産のオフロードバイクの工具ではサイズが異なり修理できないようです。林道でトラブルが起きた時に助けてもらえるよう車載工具は必ず携行しよう。
もちろんETCの置き場所も大変です。
ETCをシート下に置くためには「薄いタイプの別離型を買ってバッテリ横に挟む」か「パワーパーツのエアクリーナBOXをつけて空けたスペースに取り付け」か「フロントフェンダー内にベルクロテープで貼り付け」のどれかからお選びください。
困った点はこんなところでしょうか。結構あるね。うん。
まだ2000kmしか走っていないのでトラブルらしいトラブルもなく元気そのものです。
結局お金はかかるか
オフ車で119万円は高いですが、そこさえクリアしてしまえばそれほど国産車との違いはないと思います。
メンテナンス費
ディーラーでサービスを受けるときの費用は多少高いですが、KTMのディーラーさんからは自分でメンテしてもOKと言っていただいているので日々のメンテナンスを自分でできるようにすれば、それほど維持するのにお金はかかりません。
エンジンオイルは国産車より頻繁に変える必要がありますが、KTM指定のモトレックスは安いのと一回のオイル交換量が1.8lしかないので同じ排気量のバイクと比べてもそれほど差はないはずです。キチンと計算したことはないですが…。
燃費
ガス代はどんなものかというとだいたい以下です。
- 市街地や下道法定速度ダラダラ:25km/l
- 市街地渋滞:19km/l
- 高速道路ばびゅーん:27km/l
- 林道トコトコ:20km/l
僕はアクセルを引っ張る方なのでこんな感じですね。アクセルを回さないエコな運転をすると1~2くらい数字が上がるかも?です。
カスタム代
KTMのパワーパーツは物によってはボッタクリだと言わざるをえないものもありますので少し覚悟が必要です。
あまり軽さやガード類にこだわらずにノーマルで乗るということであれば、最初からハンドルガードもエンジンガードも付いているのでカスタムは必要ないですのでお金はかかりません。
初めてのオフロードバイクとしてアリか
アリかナシかと聞かれたら…
ナシです!やめたほうがいい笑
僕は一台しかバイクを所有できない都合でこのバイクでオフを始めましたが、車体代が高いだけでなくシートも高くて足つきが悪いですし、ダートではこのパワーは使いこなせません。
オフロードエリート街道で進みたいなら迷わず125ccか250ccを買いましょう。そして大型バイクとの二台持ちが最強かと思います。
ただし(ここ大事)このデザインが好きだったり、二台持ちできない環境で大型バイクも乗れてオフロードもしたいという方、あとはフラットダートをかっ飛びたい方限定ではアリです。僕もその一人でした。
大型バイクなので遠出も多少は楽ですし、ダートでもよほど酷い道でなければ他のトレール同様走破できます。根拠としてはダートコースにこのバイクでガシガシ走られている方がいたことです。多少不利ですができなくはない、という表現でいいかと思います。
このバイクを買ってよかった事を3つ上げるなら
唯一無二のカテゴリ
国内で現在新車で買うことができる公道走行可能な大型のオフロードバイクはこのバイクだけです。(厳密にはHasqvarna 701 ENDUROもですがあれは690の兄弟車なので…)
ビックオフというジャンルのバイクは車重がどれも200kgを超えますので、林道でこけたら起こすのはかなり大変ですしこけた時の被害も大きいです。(オフロード走行に慣れていれば転ばないのでしょうが、初心者の僕が買っていたら確実にオンロード専用となっていたと思います)
そういう意味で遠出も高速もダートも対応できる軽いビックオフキャラは唯一無二。
贅沢なパーツ達
ホワイトパワーの上位グレードサスやブレンボブレーキ、マグラのクラッチ、スリッパークラッチ、ライドバイワイヤ、ECUマップ切り替えスイッチ、ツインスパークプラグ、ABS、DIDのホイールとチェーン、メッツラーのデュアルパーパスタイヤと初期装備がかなり豪華。その良さの1/10も引き出せていないですが、マシンを信じることが出来ますし、言い訳もできないのでいい意味でプレッシャーにもなります。
大型のバイクの恩恵を受けられる
250ccのトレールだと高速巡行したり長距離を走るとどうしてもエンジンを回さざるを得ず、結果かなり疲れます。このバイクなら高速でもあまりアクセルを回さなくとも流れに乗ることができるので疲れは少ないです。(6速でほぼアイドリング状態の4000回転キープしても100km/h超えます)このおかげでダートスポットまで二時間かかってもなんとかやっていけている気がしています。
参考までに、僕が使うギアは以下な感じ
- 1:信号緑からの加速用あまり伸びない
- 2:30km/h以下のだらだら用。峠のカーブもコレ。
- 3:30km/h以上出すときの加速用
- 4:60km/hを回転数低めで流す用
- 5:80km/hを回転数低めで流す用
- 6:100km/hを回転数低めで流す用
ちなみにアメリカの方が試した結果、最高速は191km/hだそうです。
あと排気量がデカイとダートでもシフトチェンジ回数が減るので走りに専念できる気がします。まだまだおっかなびっくりのトコトコアクセル回せないビビり野郎ですが…
ナラシは最初の1000kmがエンジン回転数6000まで。次の1000kmは7800回転までです。690ccなので交通状況に合わせることは下道も高速も全く問題ありませんのでご安心ください。
向いているフィールドは?
10点満点でいうと…
| 時期 | 市街地 | 高速道路 | 峠 | 林道 | ダートコース |
|---|---|---|---|---|---|
| 納車前 | 9 | 7 | 8 | 10 | 10 |
| 納車後 | 8 | 8 | 8 | 8 | 8 |
「意外と低い?」
と思われた方もいるかもしれません。特にオフロード面で期待していたよりは評価が下がっています。
市街地ではストップアンドゴーを繰り返しているとすぐにエンジンが熱くなりファンが回り始めますし精神的に疲れます。なのでマイナス1
高速道路は予想したよりは辛くなくパワーがあるので安心して走れたので+1
峠は法定速度を走る分には予想よりかなり走りやすく感じています。大型なのでカーブを2速で曲がってコーナー終わりからそのまま加速できるのはラクでいいですね。リーンウィズで走っている分には不満はありません。可もなく不可もなく予想通り。
林道やダートはマイナスです。サスなどのパーツが良いものなのでどこでも走破可能だと思っていましたが、バイクの車重的には重い部類なのでいわゆる押して登ったりするアタックには向いていないようです。ちなみに向いているのはフラットダートをハイスピードで走る事だそうです。また低回転域が薄いので結構アクセルを回さないといけません。
まだそこまでの領域にはたどり着けていないですがこの先こういう問題で壁にぶち当たる可能性があります。そういう意味で8としました。オフロードバイクはバイクより乗り手の技量が顕著に出ると思いますので、自分の腕を上げて適応していくのが一番な気がします。
こう書くとあまり良いところがないのかと思うかもしれませんが、普通に考えて下道も高速もダートも全て8となっているのはすごいですし優等生だと思います。
「ズバ抜けて秀でているフィールドはほぼないけども、どれもソツなくこなせる」
これがKTM 690 ENDURO Rなのかなというのが最近の結論。
そしてカスタマイズや乗り方次第では8を10にすることもできるマシンじゃないかとも思ってます。
どういう人が向いているか
こんなに優等生なバイクなのになんで売れていないのかが不思議なのですが、以下な人が向いているかなと思います。
- 身長がある程度高い
必須ではありません。ただとっさのときに足がつかないと即転倒となるので身長が高い方が有利ですね。このバイクはシート高91センチ。 - マシン愛がある
このインプレを読んでいただいた方ならわかると思いますが、結構いろいろとあります。これらすべてをマシンの個性として受け入れる愛がないときついかなと思います。間違ってもスペックや利便性で選んではいけないバイクです。 - オフロード経験がある
僕はオフロードデビューがこのバイクでしたがやはりオフロードバイク経験者の方が良いと感じています。特にトラブル対処。ディーラーに全てお任せ!だと長距離の林道などで不安です。国産のトレールバイクならネットで検索すればあらかたの情報が出てきますがこのバイクはほぼ0です。まずは国産のオフ車でトラブルを経験した上でこのバイクに乗れば、多少のトラブルは経験を生かして対応することができるんじゃないかと思っています。 - トランポを持てない都内住み
トランポがないなら自走していくしかありませんが近くの林道まで二時間弱かかるような場所に住んでいる方はこのバイクはお勧めしたいです。近くに山がある方はレーサー買って土地も余ってるなら安いトランポ買って幸せになれるだろうなぁ。 - 長距離を走りつつ気軽に林道も入ったりしたい
例えば北海道のような環境に行くと、長距離を走りつつ林道にも入りたいわけです。そんなときにこのバイクは最適なんじゃないかと思っています。ということでいつか北海道にもこのバイクで行ってみたい。 - 過酷な環境が長距離続く道をアドベンチャーをしたい
舗装路化がほぼ完了している日本ではこんな事はできませんが、海外ではまだまだ未舗装の道は多いです。例えば中国へ渡り、KTM故郷であるオーストリアまでロシア経由で旅立つようなアドベンチャーを実行するとなった場合、このバイクは荷物も積めてライトウェイトでそのうえ大型排気量の唯一のバイクとなります。このような需要はヨーロッパでは多いようで、フロントフェンダーの代わりに20Lのタンクを積んだり、ラリー仕様にしたりするキットが売られておりますよ。

まとめ
こうやって第三者へ向かって書くと全然いいところがないように見えますね…。
もちろんこのバイクが気に入って購入しているので僕の満足度はかなり高く、バイクを見たり乗るたびに「このバイクを買ってよかった」と思っています。
買って良かった理由3つは上記で書きましたが、一番の理由を書き忘れていました。
「このバイクが自分にささったから」
という以外に説明が付けられません笑
悩んでいた当時、冷静に合理的に考えればオフロード初心者は250ccのWR250Rやセロー250を買った方が正解なのは頭では分かっていたのですが心ではこのバイクしか見えていなかったのです。このバイクの代わりに中古セローと中古の大型バイク買えちゃいますし。今となっては心君が合理性に打ち勝ってくれて本当に良かったと思っています。
690 ENDURO Rを買わなかった今の僕を想像することは難しいですし意味がないですが、僕の心がこいつを見限ることはまだまだ先の話になるのかな。
まだ2000kmですがこんな感じです。
KTM 690 ENDURO Rのカスタム・メンテナンス情報・故障情報の履歴をすべてまとめています。